内容説明
抹茶法の起源。栄西が日本に中国茶の情報をもたらす一世紀前に出された徽宗の勅作とされる『大観茶論』は、宋の喫茶文化を知る必須文献で中国の茶資料の中でも白眉の書である。「白茶」「茶筅」が登場するなど、日本の喫茶文化史を考える上でも欠くことができない。今ここに初めてその専書が生まれた。
目次
1 『大観茶論』と日本(徽宗と『大観茶論』)
2 『大観茶論』の内容とその影響(『大観茶論』の白茶;『大観茶論』における「白茶」と「点茶」に対する理解;趙佶『大観茶論』の歴史的影響)
3 宋代の茶文化(「点茶」の語誌―その起源と変遷;「撃払する」茶の流行と茶筅;宋・遼・金の朝廷茶礼;蘇軾にみる茶詞の基本詞法の成立について;宋代周辺諸国及び海外市場における茶葉流通及び管理について)
4 史料(『大観茶論』(宛委山堂本『重較説郛』所収)原文)
著者等紹介
熊倉功夫[クマクライサオ]
1943年東京生。東京教育大学文学部卒。国立民族学博物館教授、静岡文化芸術大学学長を経て、現在MIHO MUSEUM館長
程啓坤[テイケイコン]
中国国際茶文化研究会名誉副会長兼学術委員会主任。元中国農業科学院茶葉研究所所長、中国茶葉学会理事長、中国国際茶文化研究会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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