出版社内容情報
【著者紹介】
茶道研究家。日本大学芸術学部卒業。在学中より裏千家の茶の湯を学ぶ。著書に『益田鈍翁 風流記事』(淡交社)、『近代茶人たちの茶会』(淡交社)、『茶の湯からの発信』(清流出版)、『茶の湯のことば』(淡交社)、『物に執して』(里文出版)などがあるほか、茶の湯や美術に関する文を諸誌に掲載している。
目次
第1章 幕末から明治へ(世外の生きた時代;高杉晋作から学んだもの ほか)
第2章 近代数寄者たちの登場(市中に仏画と茶道具が出回る;京都所司代酒井侯の茶道具への執着 ほか)
第3章 大物数寄者世外(八窓庵の席披きと天覧歌舞伎;弘法大師参篭執筆の不動明王図像を下賜される ほか)
第4章 井上世外は革命家であった(繊細と大胆の両面;長州人特有のバランス感覚 ほか)
著者等紹介
鈴木皓詞[スズキコウシ]
北海道生まれ。茶道研究家。得度して僧籍に入るが還俗。日本大学芸術学部卒業。在学中より裏千家の茶の湯を学ぶ。名品を多く所持し、鈍翁茶会、東美茶会などの席主も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きさらぎ
4
数寄者としての井上馨に光を当てた本。巻末に「井上侯爵家御所蔵品入札一覧表」を載せる。井上の骨董趣味はよく知られており、店先で延々値切り交渉をして大隈を呆れさせたとか、欲しいと思ったら我慢出来ないといった逸話が井上の人となりとして語られたりする。だが茶道研究家である著者は、あくまで井上が愛した品の質から井上を語る。それが中々に新鮮だ。国宝孔雀明王像、高野切、熊野懐紙などの収蔵品が、その審美眼の確かさを語る。取り壊しから救った村田珠光の遺構と伝わる八窓庵と、お披露目で開催した歌舞伎天覧、市川團十郎らの感激。2018/11/20
Kuliyama
0
井上馨が数寄者とは聞いていましたが、これほどの道具持ちと思わず、売り立ての一覧を見て驚きました。2015/08/08
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