- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
出版社内容情報
ママね、あなたが生まれたとき真っ先に先生に確認したの。「この子、本当に女の子ですか?」って――。
私は、可愛くない。
小さい頃から、ママにはずっとそう言われて育てられてきた。それでもなんとかママに喜んでもらいたくて、中学生モデルのオーディションを受けた。整形手術をして、無理なダイエットを続けたら、仕事がもらえるようになった。可愛くない自分でも、痩せていれば少しは価値があるんだと思った。
その日から私は、食べることが怖くなった。
この本は、私がずっと苦しめられてきた摂食障害・過食嘔吐と、そこに至るまでの経緯を書いたものだ。
この病気がどれだけ危険で根深いものなのか、同じ悩みを抱えるあなたに届けば嬉しい。
内容説明
165cm、32kg。痩せていることが正義だった。だけど、幸せにはなれなかった―。大好きなママから認めてもらうこと、褒めてもらうこと。私の人生の目標は、ずっとそれだけだった。頑張って痩せたらモデルの仕事が増えて、たくさん褒めてもらえた。初めて、自分の居場所を見つけた気がした。太るのが怖くて、食べたものは全部吐いてしまうようになった。気付いたときには、吐くこと自体が快感になっていた。吐いている間は頭が真っ白になって、嫌なことも全部忘れられた。文字通り、すべてを吐き出すことができた。
目次
01. 白いご飯と私の家族
02. 芸能生活とコンビニのおにぎり
03. お酒とタバコと高校生活
04. 吐きダコと200錠の下剤
05. チキンナゲットと病院食
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
45
痛い。彼女の孤独が、自信のなさが、愛への飢えが、食べ物への飢えが。こんなにきれいな子なのに、こんなにまっすぐな文章が書ける人なのに、ありのままの彼女を認めてくれた人はいなかったんだろうか。なぜ、人は愛に条件をつけるんだろうか。やせれば愛される。痛みを我慢すれば愛される。勉強ができれば愛される…。そんな愛のかたちを私も娘や夫、周囲の人に無意識に押し付けていないだろうか。彼女の言葉を読みながら、自分が周囲に与えるかもしれない影響について考えた。生きる事って尊いけれど時にほんとしんどいよね。2024/04/06
津野1号
7
モデルの方々気をつけてください。2024/07/20
りぃ
3
読みやすかった。事後的になのかもしれないが、客観的に自分のことを見つめることが出来る方なのだなと思った。病気としては食行動の異常だが、根本にあるのは醜形恐怖のように感じた。子供は親の言葉を本当に素直に受け取ってしまうから、「可愛くない」と言われたら、「自分は可愛くないんだ」と思うようになってしまう。思い返せば私は母から外見について否定された記憶がないので、その点は幸せだったなと思う。2023/12/03
-
- 和書
- 技術科教育概論