内容説明
鋭い皮肉からラブコメまで、文豪が綴る極上のユーモア!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミニたま
35
江戸川乱歩、小川未明、太宰治、夢野久作、豊島与志雄、佐々木邦、夏目漱石、坂口安吾、梅崎春生、横光利一、芥川龍之介ら文豪たちによる短編集。 高校生の時に『斜陽』を読んで、その文体が合わないと感じたはずの太宰治。しかし彼の『畜犬談』が思いの外面白かった。江戸川乱歩の『算盤が恋を語る話』は乱歩のイメージとは違う話だけれど興味深かった。芥川竜之介の『桃太郎』は芥川の他の著書のイメージそのまんまの書き方であり、面白かった。唯一既読の有名な「芋粥」は再確認した。名作である。また文豪たちの本を読みたくなってきた。2023/11/22
TSUBASA
22
いつか犬に噛まれるのではないかとびくびくしてるにもかかわらず犬に好かれてしまう太宰治『畜犬談』。地下鉄で迷って出た地上は同じ町の別出口だったり、銀座の夜店で得体のしれない商売を見かけたりしてすっかり理解の及ばない都会にまごつくエッセイ、夢野久作『恐ろしい東京』など滑稽さのある12の短編の入ったアンソロ。横光利一『蠅』は笑えるのか…?とか選書に疑問はありつつ、落語みたいなオチのある話とか実体験の笑い話が好き。先の『恐ろしい東京』と、さほどひどくもない風邪を口実に仕事をサボる梅崎春夫『流感記』が良かったかな。2023/02/08
剛腕伝説
13
文豪たちが書いた笑える短編集。太宰治の【蓄犬談】【酒ぎらい】、芥川龍之介の【桃太郎】【芋粥】が好み。楽しかった。2024/01/10
小梅さん。
13
こういうアンソロジーのシリーズがあったとは。 太宰治や芥川龍之介など、名だたる文豪の「笑える」短編を集めたもの。 芥川が書いた「桃太郎」があると聞いたら、読みたくなるでしょ。 いやー、さすが芥川w あの「桃太郎」がそうなるとは。 犬が怖いあまりに色々考えすぎて犬に好かれるようになる太宰治w 「ストレイドッグ」では、虎になつかれてたっけw 乱歩に夢野久作、小川未明と豪華ラインナップだけど、「笑い」は素直にわははと笑うものはなかったな。2023/03/30
takakomama
8
初読み作家さん7人。既読3編。「笑う名作短編集」のタイトルなので、気楽に読み始めましたが、全部が楽しい笑いではありませんでした。ブラックな「桃太郎」でした。私には、文豪の作品はハードルが高いので、初読みのきっかけには丁度よかったです。2022/09/29