内容説明
現代の感覚では「戦争」は特別で非日常のように感じられるが…実際のところ、戦時中の人々はどのような暮らしをしていたのか?日常生活にじわじわ入り込んできた「戦争」の姿。
目次
1章 戦時中の日本人の日常(配給の時にだけ出現した「幽霊」たち;弁当箱に穴をあけた「日の丸弁当」 ほか)
2章 戦時中の娯楽(山に押し寄せたハイキング客;田舎や最前線でも舞台を楽しめた ほか)
3章 戦時中の街の風景(街から消えたハチ公像;真っ黒な煙をあげて走っていた木炭車 ほか)
4章 本土決戦の足音(拡大していった徴兵検査の対象;軍事教練を受けていた人々の本音 ほか)
5章 幻となった戦争の遺物(戦時中限定の百人一首とかるた;お金で愛国を示した戦時国債 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本
87
第二次世界大戦中の日本人の日常を纏めた一冊。配給制度や女子挺身隊など有名なものから、「火垂るの墓」や「この世界の片隅に」など銃後を描いた作品には書かれない様な細かい生活の一面が纏められている。徴兵保険の存在や天気予報の廃止などは全く知らなかった点。戦後編もある様なのでいずれ読んでみよう。2022/04/04
文太
9
戦時中の日本の庶民の生活を写真を交えて説明した本。「贅沢は敵だ」「欲しがりません勝つまでは」などのスローガンのもと、質素倹約な生活を強いられているイメージがあった。もちろん、食料事情からそういった一面もあった。しかし、お洒落に気をつかう女性。娯楽を楽しむ人々。などイメージと異なる一面も。戦時中は天気予報がやっていなかったなどあまり知られていない話もあった。2021/08/01
ake7🍀 積読本まだまだ消化中
8
前書きより「戦禍は、庶民の日常生活にじわじわと入り込んできた。モノの生産や売り買いなどの経済は『国家総動員法』によって統制され、やがてすべての国民が国のために戦うことを強いられたのである。」しかしそんな中でも人々は努めて明るく、懸命に生きた。/「贅沢は敵」「欲しがりません勝つまでは」「努めて節電」「外来語禁止」スローガンを打ち出し、庶民のお金は戦争屋へ。今現在も、闘争中の片側の国につくと宣言、既成事実を作り、扇動、情報操作しようとも、SNSで繋がる世界の人々を闘いの意識に持っていくのはもう無理があるのでは2022/04/03
Go Extreme
3
時中の日本人の日常:配給の時にだけ出現した「幽霊」たち 弁当箱に穴をあけた「日の丸弁当」数々の代用品 禁止されれた化粧とパーマ 戦時中の娯楽:山に押し寄せたハイキング客 田舎や最前線でも舞台を楽しめた 戦時中の街の風景:街から消えたハチ公像 真っ黒な煙をあげて走っていた木炭車 本土決戦の足音:拡大していった徴兵検査の対象 軍事教練を受けていた人々の本音 子供の集団疎開 敵軍のビラ 幻となった戦争の遺物:戦時中限定の百人一首とかるた お金で愛国を示した戦時国債 空母になった民間船 消えた天気予想2021/10/18