内容説明
日本の誕生、神話の世界、古代政権の謎…『古事記』がわかれば日本の姿が見えてくる。日本人のルーツを記した最古の物語が1冊でよくわかる。
目次
第1章 古事記とは何か?(天武天皇の発案で作られていた―『古事記』の成立;『日本書紀』が最初の正史だった―『日本書紀』との違い ほか)
第2章 古事記の名場面を読み解く(生命とともにこの世は誕生した―天地創成;人類最初の夫婦の契りは失敗していた―国生みと神生み ほか)
第3章 古事記の神々を読み解く(高天原の最初の神でありながら、存在感は薄い!?―天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
天つ神の司令塔として存在感を発揮―高御産巣日神(たかみむすひのかみ) ほか)
第4章 古事記ゆかりの地をめぐる(オオクニヌシの神殿、96メートルの巨大建築だった!?―出雲大社;高天原の神々が議論した天安河原が出現―高千穂 ほか)
著者等紹介
沢辺有司[サワベユウジ]
フリーライター。横浜国立大学教育学部総合芸術学科卒業。在学中、アート・映画への哲学・思想的なアプローチを学ぶ。編集プロダクション勤務を経て渡仏。パリで思索に耽る一方、アート、旅、歴史、語学を中心に書籍、雑誌の執筆・編集に携わる。パリのカルチエ散歩マガジン『pi´eton(ぴえとん)』主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kazuさん
25
681年に天武天皇の勅令により、稗田阿礼が大和言葉で暗記した神話を含む日本の歴史を、太安万侶が漢文にて表記した。712年、元明天皇の時に、実際には4ヶ月という短期間で完成した。中国伝来の漢文ではなく、太安万侶は輸入された漢字を使って、大和ことばを音訳した箇所を織り込みつつ記述した。江戸時代に、本居宣長が35年かかって、漢字のみで記述された文章を、漢字かな混じり文に翻訳した。すると、古事記の内容が格段に理解し易くなって、注目され出した。本書では古事記の大筋が解説されていて、内容を概観するのに適している。2024/03/15
亮さん
10
古事記は、神々としての天皇の系譜。日本書紀は、人としての天皇の系譜。 一神教は、創造の神がいるが多神教は、先に大地があり、そこから国を作ることを始める。 --------------- 自分のルーツがわかった。 八幡神社は応神天皇が神になったもの。 八幡神社は、農業と武術に御利益がある神。2017/01/11
かなた
6
聞いたことのある単語がちらほら。2020/07/16
syoubusiKGW
6
神さまのあれこれがよくわかります。私たちの国、日本国はどのようにして生まれたのか。その正当性を担保する大事な記述をわかりやく解説されています。2018/04/02
にしかわ
3
あー、知識が無さすぎて、楽しみきれなかった。なにも知らないということを実感。そんなわたしにもとても、読みやすい一冊でした。古事記の話形って今の物語にも近いものがある。そういった面でも面白い。天照の岩隠れで異界が云々とかドラゴンボールやし、兎の神様の話も千と千尋やなーとか。物語としても面白いし、今後、神社に行くときの気持ちも変わるはず。素敵な一冊。2020/08/02