内容説明
落語的思索のすすめ。落語は、世の習いに潜むおかしさを明かし、聴く者に問いを投げかけているのではないだろうか?言葉と身ぶりが生み出す融通無碍の世界とともに、文学、美学、映画学、文化人類学、歴史学、パフォーミング・アーツを介して、考える楽しみへと誘う、異色のエッセー集!
目次
1 落語と近代(落語の複数の「近代」―六代目三遊亭円生と八代目林家正蔵の「淀五郎」演出(鈴木亘)
落語の近代化?―三遊亭円朝「名人長二」とモーパッサン(足立和彦)
敗戦後日本の落語と映画―「兵隊もの」、「長屋もの」、そして『幕末太陽傳』(角尾宣信))
2 落語と言語(午後の保健室で血はだくだくと流れ、平林の名は彷徨いつづける―メタ落語、言語、フィクション(森本淳生)
与太郎のオートマティスム(中田健太郎)
憑依から落語をみる―かたり、ふり、座(石井美保))
3 落語と共同性(落語のなかのボロとクズ―捨てられたものの再生(藤原辰史)
演者としての語り―談志落語のライブ性(池野拓哉)
落語と/の教育―本寸法の美的教育(櫻井一成))
付録(落語論今昔―「ブックガイド」に代えて;本書に登場する落語家・演目)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
1
落語の本質 落語と近代 落語と異文化受容 落語と社会・語り手 落語の世界・学問 落語のアマチュアリズム 言語芸術としての落語 落語の中興の祖 落語の時代性 テーマ性や地の語り 西洋作品の移入 文化的なコンテクスト アダプテーション 国民的アイデンティティの再構築 虚構の世界を立ち上げる 非在の存在 落語の本質はイリュージョン 与太郎の特異なコミュニケーション能力 おっとりした絶対的なボケ役 シュルレアリスムの自動記述 古典落語のテーマ 逆転や再生の象徴 噺家のマクラ 落語のライブパフォーマンス2025/04/07
-
- 和書
- 律令国家と土地支配