内容説明
『あら皮』の結末から、天国を透かし見る。ダンテとラブレーの精読を経て、悪魔に魂を売った破滅の物語の『あら皮』は、罪の浄化というもう一つの物語に反転する―。「風俗研究」と「哲学的研究」の架橋を目論むバルザックの広大な構想が明らかに。
目次
第一部 ラブレーから読み解くパラテクスト、そして“あら皮”に刻まれた文言(「エピグラフ」の問題点;「モラリテ」の分析と考察;“あら皮”に刻まれた文言)
第二部 ダンテの『神曲』から読み解く「エピローグ」(『神曲』と『追放された者たち』;「エピローグ」の考察と『あら皮』の結末;「エピローグ」の挿絵)
第三部 テクストの複合的構想(骨董店とその店主;『あら皮』に描かれた七罪;煉獄の物語)
著者等紹介
吉野内美恵子[ヨシノウチミエコ]
1955年、青森県八戸市に生まれる。名古屋大学卒業、同大学大学院文学研究科人文学専攻博士課程修了。博士(文学)。専攻は、十九世紀フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 人事興信録 (第42版)