内容説明
19世紀半ば、南米大陸の調査旅行に同行した画家ルゲンダスは、チリに寄港した折に美しい貴婦人カルメンと邂逅する。お互いに惹かれ合い、一線を越えたふたりの前に現れたのは、ビーグル号で航海中のチャールズ・ダーウィンだった。情熱的な画家と理性的な科学者、対照的な二人の男はアンデスの高みで対峙することとなる…。史実とフィクションを巧みに織り交ぜ、見事な想像力で“愛”を描きだす野心的長編。
著者等紹介
フランス,カルロス[フランス,カルロス] [Franz,Carlos]
1959年、外交官であった父の赴任地ジュネーヴで生まれる。チリ大学にて法学を修めたのち弁護士資格を得るが、創作に打ち込むために作家業に専念する。処女作『サンティアゴ・セロ』(1988年、CICLAラテンアメリカ賞)以降、発表する作品はいずれも高い評価を得ている。複数の大学で教壇に立ついっぽうで、2006年から五年間にわたって在スペイン・チリ大使館の文化担当官を務めた
富田広樹[トミタヒロキ]
1978年、北海道生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。北九州市立大学文学部教授。専攻、一八世紀スペイン文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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