内容説明
言外に含まれた悪意に触れたとき、それはどんな姿形をとってわれわれを脅かすのか?家族、恋人、パートナー、隣人、上司、教師…。世界各地のラカン派精神分析家が集い、悪意に満ちた世界に生きる主体の症例を報告し、言語と主体との関係に忍び込む悪意の発露を見極める。
目次
第1部 臨床ケースのテクスト(「私は父の男だった」(ジャン=ダニエル・マテ)
底意地の悪い“他者”の法なき重力(ミケル・バッソル)
作者の負担で(キャロル・ドゥヴァンブルシ=ラ・サーニャ)
紐使いの若い男性(アントニオ・ディ・チャッチャ)
「他者はつねに脅威となるでしょう」(フィリップ・ドゥ・ジョルジュ)“他者”の策略 マリオ・ゼルゲム)
第2部 会話(開始;耐えられる世界へ;地下の引力;家族的パラノイア;遍在する恐れ;顔のない底意地の悪さ;多種多様な悪意)
著者等紹介
ミレール,ジャック=アラン[ミレール,ジャックアラン] [Miller,Jacques‐Alain]
1944年、シャトルー(フランス)に生まれる。精神分析家。高等師範学校卒業。ラカンの死後、1981年からエコール・ドゥ・ラ・コーズ・フロイディエンヌを率い、1992年には世界精神分析協会を設立。パリ第八大学精神分析科で教鞭を執った
森綾子[モリアヤコ]
1971年、広島県に生まれる。公認心理師・臨床心理士。パリ第八大学大学院精神分析科博士課程単位取得退学。専攻、ラカン派精神分析。現在、護国寺こころの森相談室室長
伊藤啓輔[イトウケイスケ]
1972年、山形県に生まれる。専修大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。専攻、哲学。現在、専修大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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