内容説明
主体を分裂させる“見つめること”の経験を私たちはいかに受け止めることができるのか。古代の墳墓からフラ・アンジェリコの絵画、ミニマル・アートまでを自在に往還する、アナクロニスムの試み。
目次
見ることの避けがたい分裂
空虚を回避すること―信仰か同語反復か
見るべきこの上もなく単純な物体
見えるもののジレンマ、あるいは明証性の作用
視覚的なものの弁証法、あるいは刳り抜きの遊戯
擬人主義と非類似性
二重の距離
批判的イメージ
形態と強度
眼差しの果てしない敷居
著者等紹介
ディディ=ユベルマン,ジョルジュ[ディディユベルマン,ジョルジュ] [Didi‐Huberman,Georges]
1953年、フランスのサン=テティエンヌに生まれる。哲学者、美術史家。リヨン大学で美術史と哲学を修め、パリ社会科学高等研究院に移る。イタリアやアメリカで研究を行ったのち、パリ第七大学勤務を経て、パリ社会科学高等研究院で教鞭をとっている
松浦寿夫[マツウラヒサオ]
1954年、東京都に生まれる。東京大学大学院博士課程満期退学。現在、多摩美術大学客員教授。画家、美術批評家
桑田光平[クワダコウヘイ]
1974年、広島県府中市に生まれる。東京大学大学院博士課程満期退学。パリ第四大学文学博士。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻、フランス文学・芸術論
鈴木亘[スズキワタル]
1991年、栃木県さくら市に生まれる。東京大学大学院博士課程修了。現在、東京大学大学院人文社会系研究科助教。専攻、美学
陶山大一郎[スヤマダイイチロウ]
1970年、東京都に生まれる。東京外国語大学大学院博士後期課程修了。現在、東京芸術大学ほか非常勤講師。専攻、フランス近代詩・近代美術(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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