フィクションの楽しみ<br> 地獄の裏切り者

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  • サイズ 46判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784801005877
  • NDC分類 983
  • Cコード C0097

内容説明

冷戦時代、ソ連の全住民を瞬時に天国の救済へと送る“音響麻酔兵器”がアメリカで開発され…。平和な最終兵器をめぐる応酬をコミカルに描く表題作ほか、モスクワ・コンセプチュアリズムのアーティストにして小説家による、性愛の快楽と宇宙の虚無を讃え、忙しない資本主義社会を忘れて心地よい赤子の眠りに還る、優しいロシア・ポストモダン短編小説七編。

著者等紹介

岩本和久[イワモトカズヒサ]
1967年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、札幌大学教授。専攻は、ロシア文学、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

60
日本でも一定の人気を誇るソローキンやペレーヴィンに連なるポストモダン・ロシア文学。解説で書かれていた通り確かに似通っている部分もあるが、はっきり異なった特色も見受けられる。この短篇集を読んだ限りだと二人の作家ほど灰汁の強さはなさそうである。しかし『青い脂』や『チャパーエフと空虚』に並ぶ金字塔と言われる代表作は、そう生易しい小説ではないのかもしれない。何はともあれこの短篇集、すこぶる面白い作品ばかりであった。語り手が完璧に理性的であることが狂気や悪夢を際立たせている。収録作全てが心から楽しませてくれる逸品。2022/01/04

のりまき

14
『黒い星』『音』が良かった。『三一一一年のパブロ・ピカソの復活』が一番面白かった。『黒い星』はカッコつけた映画のよう、場面が変わると人が死んでる。『一ピカソの復活』現代に蘇った天才は果たしてあの天才と同じなのだろうか。まるパンは可愛いが。2022/04/16

塩崎ツトム

12
現代ロシアのコンセプチュアル・アートの旗手、ペッペルシテインのSF短篇集で、ペッペルシテインも「ロシア宇宙芸術」で知り、興味を持った。からりとした読後感の作品が多いが、どれにもなんというか、ロシア的タナトスといえばいいのか、そういう宗教的なエクスタシーにまで昇華された「諦念」を感じ取ってしまう。特異な読書体験だった。2024/09/18

きゅー

11
モスクワ・コンセプチュアリズムのアーティストであるペッペルシテインの短篇集。コンセプチュアリズムと言えばソローキンが思い浮かぶ。彼らの考えを簡単にまとめると、芸術は現実の反映ではない、芸術には芸術そのものの論理がある、という。本書もなかなか一般的な物語とは乖離している。「音」という短編では、探偵ミス・マープルの孫だと妄想する女性が、世界を救うために奔走する。ゲームのいわゆる「お使いイベント」的に、次から次へと指令がくだり、それをこなしていく。彼女は無事だが、彼女にかかわるすべての人間が殺害される。2022/07/25

lico

6
ロシアのポストモダン作家といえばソローキンなのだが、彼よりはむしろアメリカのバーセルミに近い感覚を受けた。バーセルミがその作品を通じてアメリカを表現したように、ペッペルシテインが表現しているのはすでに崩壊したはずのソ連のように感じる。主人公の多くがソ連において尊敬や畏怖を集めた科学者や諜報員だからか、作風はコミカルであるにもかかわらずどこか暗い雰囲気が漂うためにそう感じるのか。あるいはこの暗いコミカルさこそがドン・Пの教え―ロシアの知なのかもしれない。非常に楽しめたので今後も翻訳が増えることに期待したい。2022/09/28

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