内容説明
“日常、この、ありきたりで、わかりきった、しかしまた、その正体をとらえがたいもの…。”日常と非日常が共存するコロナ禍のいま。タール・ベラの映画『トリノの馬』、アキ・カウリスマキの『ル・アーヴル』、そして宮部みゆきの「杉村三郎シリーズ」などを読みとき、曖昧な日常とはなにかを美学的視点から考察する。
目次
崩壊する日常 あるいは「できごととテクスト」―断章(1)映画『トリノの馬』を動機として
日常の復権 あるいは「ひとそれぞれの摂理」―断章(2)映画『ル・アーヴル』をめぐって
語る欲望―断章(3)ある物語作家の動機(1)による
「連作小説」について―断章(4)ある物語作家の動機(2)による
著者等紹介
淺沼圭司[アサヌマケイジ]
1930年、岩手県に生まれる。東京大学大学院修士課程修了。成城大学名誉教授。専攻、美学、映画理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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