内容説明
「戦争の世紀」を生きた加藤周一は、人間の生命と自由を侵す戦争に抗し、人間を信じ、言葉を愛し、人間の平等と尊厳を大事にした。どんなに少数者になっても希望を捨てない。このような加藤の思想と行動から出発し、次の時代をいかに歩むのか。それがわれわれの課題である。
目次
まえがき―加藤周一の呼びかけに応える「少数者」たちの輪
第1部 加藤周一の知的遺産と世界の中の日本(「雑種文化論」の射程;私たちが加藤周一に負うもの;加藤周一をめぐる誤解を晴らす;加藤周一を批判的に継承する;加藤周一における文学と政治;加藤周一を超えて考える、世界の中の日本)
第2部 東アジアにおける加藤周一(加藤周一生誕百年記念講演会へのメッセージ;講演;パネルディスカッション;寄稿)
あとがき―加藤周一の呼びかけに応じ「少数者」の矜恃と連帯を保って