内容説明
フォークナーに多大な影響を受け、クレオール化という思想とも言える概念を生み出したカリブ海を代表する作家の、闘争/逃走の叙事詩。
目次
岩=の=穴(マチウ;夫の役目をはたす者;ユードクシー ほか)
マランデュール(下り坂;ロングエ;アデライードが語るアルテミーズ ほか)
全=世界(マリー・スラ;イダ;マチウ ほか)
著者等紹介
グリッサン,エドゥアール[グリッサン,エドゥアール] [Glissant,´Edouard]
1928年、マルティニックのブゾダンに生まれ、2011年、パリに没した。作家。カリブ海文化圏を代表するフランス語の書き手ならびに来たるべき世界を構想した思想家として、没後も依然として世界的注目を浴びている
塚本昌則[ツカモトマサノリ]
1959年、秋田県に生まれる。現在、東京大学教授。専攻、フランス近代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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warimachi
2
正直本編より解説で触れられてるフォークナー論が面白かった。2021/10/01
moti moti
0
難解なグリッサン。これも意味がわからないかと覚悟して読んだが、思ったより読みやすかった。難解さがステータスになるのだとしたら、マイナスポイントかもだけど。タエルが元気そうでよかったよ。意味わからんと思いつつ読んでしまうのは、リザルド川の登場人物たちのその後が気になるからなのかもしれない。ミセアも正気に戻ったようだし。本文からは読み取れなかったが、年表で分かった。彼らの若い頃の理想とは裏腹に、どんどんフランス化するマルティニークの様子もなんとなく感じる。と言うか、感じて欲しそうな感じ。 2025/02/17