内容説明
現代美術の隘路を脱すべく、ネアンデルタール人や初期ホモ・サピエンス、さらには未開のトロブリアンド諸島人たちの社会における“アート”の在り方を探究するとともに、19世紀から20世紀にかけてのヨーロッパを席巻した“モデルニテ”、“モデルネ”の怒涛のような運動を“総合芸術”への困難な歩みと捉え、いま、ここにおけるその意味を問う。
目次
記憶の外化としての“言語”・“自由な手”・“道具”
原初におけるアート/感情と知性/記憶の歴史の五段階
リズム/シンボル/教育と模倣
儀式/クラ/クラ交換と近代哲学/農作業における美
“贈与の身体”/物語と財宝/主体の消去から共鳴‐覚醒へ
「神々の仕事」の再現/技術・技能・アート/全体性を生きる
呪術というアート/アートは無から生まれるのではない/古代インドの「六十四芸」
“art”の訳語/野生の思考/ブリコラージュ/神話的「アート」から「美術」へ
ツェーマンの「総合芸術」展/ガウディ・シュタイナー・デュナン…/アスコナ
種村季弘と「全体芸術」/上山安敏とウェーバー/「モデルネ」の運動
日本での「総合芸術」展へ向かって
著者等紹介
白川昌生[シラカワヨシオ]
1948年、北九州市戸畑に生まれる。ストラスブール大学、エコール・デ・ボザール等に学び、1981年、国立デュッセルドルフ美術大学卒業(マイスター)。美術作家。前橋市立工科大学非常勤講師。ヨーロッパ、アジア、日本の各地で、個展、グループ展、多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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