内容説明
画家を志した親子二代の物語。画家の夢は叶わず、タコス屋に身をやつしたテオは、引退後アドルノの『美の理論』を座右に、日常の諸問題に対処している。彼と、マンションのロビーで読書会を主宰するフランチェスカ、革命家シンパの八百屋の女将ジュリエットの三角関係を軸に、モルモン教布教者、毛沢東主義者、動物虐待取締局の役人、ゴキブリの群れがメキシコ・シティーでくりひろげる虚々実々のメタフィクション。
著者等紹介
ビジャロボス,ファン・パブロ[ビジャロボス,ファンパブロ] [Villalobos,Juan Pablo]
1973年、メキシコ・ハリスコ州グアダラハラに生まれる。ベラクルス大学卒業。EUの奨学金をえてスペイン・バルセロナ自治大学留学。トイレの人間工学や、勃起不全を改善するための医薬品の効果を研究した時期もあったが、やがて文学に専念。2010年、子供の視点からメキシコ社会の問題を描いた『巣窟の祭典』でデビュー。数年、ブラジルで暮らし、現在、バルセロナ在住。そのほかの主な作品に、現代社会の狂気を笑い飛ばした、エラルデ賞受賞作『ぼくの話を信じてくれと誰にも頼むつもりはない』(2016年)などがある
平田渡[ヒラタワタル]
1946年、福岡県に生まれる。1967年から68年までスペイン・セビリア大学文学部に留学。1973年、神戸市外国語大学大学院外国語学研究科イスパニア語修士課程修了。関西大学名誉教授。専攻、スペインおよびラテンアメリカの文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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