内容説明
“一にして全なる”世界を志向する“小説=詩”『セバスチヤン、子ども、そしてオレンジ』をはじめ、本邦初訳の作品を収録!バタイユやレリスの激賞を受け、シュルレアリスム・グループの傍らで秘教的な言語世界を構築した、カイロ生まれるギリシア人、ミシェル・ファルドゥーリス=ラグランジュ。事物の根源をまなざす難解きわまりない詩的散文をつぶさに辿り、人称という装置に収まりきらない詩人の「声」に耳を傾ける。
目次
序章 神話と日常のまざりあう世界
第1章 生涯
第2章 三等列車の乗客
第3章 死者とともに
第4章 無力な者たちの闘い
第5章 神話の声、非人称の声
終章 それらは同時に私のうちにあり、かつ外部にある
付録 ミシェル・ファルドゥーリス=ラグランジュ小説選
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