フィクションのエル・ドラード<br> 犬を愛した男

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フィクションのエル・ドラード
犬を愛した男

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  • サイズ B6判/ページ数 674p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784801002692
  • NDC分類 963
  • Cコード C0397

内容説明

1977年のハバナ、獣医学雑誌の校正の仕事に身をやつしている物書きのイバンは、2頭のボルゾイ犬を連れて浜辺を散歩する不思議な男、“犬を愛した男”と出会う。犬の話題で親密になっていく2人だが、やがて男は彼のみぞ知る“トロツキー暗殺の真相”を打ち明けはじめる…世界革命を夢見るレフ・ダヴィドヴィチ(トロツキー)の亡命、暗殺者ジャック・モルナルに成り代わるスペイン人民戦線の闘士ラモン・メルカデール、そして舞台はメキシコへと至る。イデオロギーの欺瞞とユートピア革命が打ち砕かれる歴史=物語を力強い筆致で描く、現代キューバ文学の金字塔。

著者等紹介

パドゥーラ,レオナルド[パドゥーラ,レオナルド] [Padura,Leonardo]
1955年、キューバのマンティージャ生まれ。ハバナ大学で文学を専攻、文学雑誌や新聞の編集に携わり、1990年から探偵小説の執筆に取り組む。“マリオ・コンデ警部”のシリーズによってキューバ国内で名を知られ、シリーズ第三作『仮面』(1995年)でカフェ・ヒホン賞を受賞。以後、スペインの出版社から長編小説の刊行を続けている。2015年にアストゥリアス王女賞受賞。現在もマンティージャで執筆活動を続けている

寺尾隆吉[テラオリュウキチ]
1971年、愛知県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。現在、早稲田大学社会科学部教授。専攻、現代ラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

130
トロツキーについての知識が乏しい私にも、読み応え感はとても大きい。スターリンが唯一の偉大な指導者となるべく、トロツキーからすべての権力を剥ぎ取るため、彼を流浪の亡命者としてメキシコまで追い詰め、その暗殺者となる男を仕立て上げて行く過程。そして、暗殺者が晩年をすごしたキューバの、ソ連の影響下時代とその解体後の困窮した状態が語られている。スターリンが次第に手を触れられない怪物と化していく様や、トロツキーの持つ圧倒的な存在感と、口を開くとみなぎるアジテーション力が行間から強く感じられた。すすめたい良書だと思う。2019/07/11

harass

76
近隣の図書館になく取り寄せで借りるが時間切れ。期限延長不可。三分の一しか読めなかったが、実に重厚な読書体験だった。追放され亡命先を転々とするトロツキーと彼を暗殺するスペイン人とキューバの作家の3つの視点。いやあ、素晴らしい買わないといけない。2020/10/10

HANA

72
政争に敗れた革命家レフ・トロツキー、暗殺者ラモン・メルカデール、キューバの作家イバン。これは犬を愛した男三人の物語。トロツキー暗殺を巡る物語で、暗殺までのゼロ時間をトロツキー、ラモンの視点から交互に、さらに後世からのイバンの視点から物語は展開するのだが、結末はわかっているのにその濃厚な迫力に読んでいる間中圧倒されっぱなし。特に二人の時間が交わる瞬間と言ったら…。さらにはイバンの視点が付けたりのような気がしたが、読み終えるとそれが絶対に必要な物である事を思い知る。何と言うか濃厚な絶望感に満ちた一冊であった。2020/02/18

彩菜

36
1977年キューバの浜辺でイバンは美しいロシアの犬を連れた男と出会い、その物語を聴く事になる。トロツキー暗殺の物語を。…人間の自由と平等の夢を追い求めた共産主義革命と闘争、その失墜と顛末を著者は3人の犬を愛した男-失脚したトロツキー、トロツキーを暗殺するスペイン青年ラモン、そのラモンから話を聴くキューバ人作家イバン-の人生を巧みに絡め描き出す。いかに理想を求めた革命が新たな支配を生み、真実と理想がねじ曲げられ、政治的不寛容と恐怖が広がったのか。男達がいかに理想を騙し裏切り同時に騙され裏切られたのか。→2022/10/24

かんやん

34
祖国を追放されメキシコに流れ着いた敗残のトロツキーと、彼を暗殺する任務を負ってブルジョワに成りすますスペイン共産党の青年の運命が交わる。結末は知られているし、スターリンによる粛清も新しい事実でも何でもないけど、実に読ませる。どんな理想や正義を掲げていても、ファナティックな人間は好きになれない。だから、語り手のように同情的な視点を持つことはできないけれど、革命家や殺し屋のファナティシズムが活き活きと人間らしく描かれていて圧倒される。嘘と恐怖、そして全てが過ぎ去った後には虚しさと後悔のみが残る。言葉を失う。2022/07/12

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