出版社内容情報
〈言葉〉と〈肉体〉の相剋を鍵にジョイスやベケットら作家たちの創造力の原点に肉迫し、アイルランド芸術論に新たな地平を開く。自分の手が自分の身体の一部ではなく、獣にも共通する一般的な肉と見えたり思えたりするとき、「わたし」はなにものであり、どこにあるのであろうか。
〈言葉〉と〈肉体〉の相剋を鍵に、ジョイスやベケット、そして画家フランシス・ベーコンなど、アイルランドに縁の深い作家たちの創造力の原点に肉迫する。斬新な方法によってアイルランド芸術論に新たな地平を開く迫真の評論。
近藤耕人[コンドウコウジン]
著・文・その他
内容説明
自分の手が自分の身体の一部ではなく、獣にも共通する一般的な肉と見えたり思えたりするとき、「わたし」はなにものであり、どこにあるのであろうか。言葉の下で苦悶する肉体。創造力の原点に“言葉”と“肉体”の相剋を探る、新しいアイルランド芸術論。
目次
第1章 スターン『トリストラム・シャンディ』の頭
第2章 スウィフトの皮膚の敏感さ
第3章 J・B・イェイツの人物と風景
第4章 ワイルドのサロメの接吻とカラヴァッジョ
第5章 「ベアの皺婆」とジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』
第6章 ジョイスの水の言語
第7章 ベケットの上半身の恋
第8章 フランシス・ベーコンの写真と絵画のイメージ
著者等紹介
近藤耕人[コンドウコウジン]
1933年、東京に生まれる。東京大学英文科卒。明治大学名誉教授。戯曲『風』(1962年、第一回文芸賞戯曲部門佳作入選)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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