内容説明
20世紀を代表する写真家はいかなる言説によって受容されていたのか?写真をとりまく言説分析とイメージ分析のクロスジャンル的なアプローチによって新たなカルティエ=ブレッソン像を提示し、二十世紀写真史を書き換える野心的な試み。
目次
アンリ・カルティエ=ブレッソン、その神話と謎
第1部 街頭への視線―無名写真家の夢の時代(一九三三年カルティエ=ブレッソン展をめぐって;一九三三年カルティエ=ブレッソン展の作品構成―新資料の発掘から;ドキュメンタリー写真のジャンル生成と街頭イメージの表象)
第2部 美術制度とジャーナリズムの狭間で―“決定的瞬間”の時代(大衆の物語―マグナム・エージェンシーとその周辺;「ちっぽけなシュルレアリスト」―写真集という舞台をめぐって;『イマージュ・ア・ラ・ソヴェット』の置かれた時代)
第3部 カルティエ=ブレッソン後の写真言説―ポストモダンの時代へ(次の世代の街頭写真―ソール・ライターの場合;フォト・ルポルタージュの現在―レイモン・ドゥパルドン;ロマン=フォト・モデルヌ―写真とテクストの臨界;カルティエ=ブレッソンの新しい受容言説―フノイユとギベール)
さらなる写真言説研究へ
著者等紹介
佐々木悠介[ササキユウスケ]
1977年、仙台生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程(比較文学比較文化コース)修了。博士(学術)。現在、東京大学非常勤講師・学術研究員。専攻、写真論、比較文学比較文化(仏語圏および英語圏)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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