内容説明
これまであまり顧みられることのなかった初期のテクストから、後期の難解な「カール・クラウス」まで、多様なテクストのなかで繰り返され進化していくベンヤミンの思想を丁寧に追う、俊英の研究者によるモノグラフィー。
目次
第1部 外部への憧憬/体験の外の沈黙(「何か別のもの」への憧憬―青年運動期のベンヤミン;青年ベンヤミンとマルティン・ブーバー;ブーバー批判から言語論へ)
第2部 沈黙・決意・希望―不透過なものの思考(沈黙と反抗―ベンヤミンのギリシア悲劇論;内在と超越―「決意」の意味;不透過なものの聴き取り)
第3部 「純化」の思考へ―「カール・クラウス」における思考の展開(批評家ベンヤミンとカール・クラウス;「純粋さ」と「罪」―クラウスと表現主義;「純粋さ」から「純化」へ;継続と伝達)
著者等紹介
小林哲也[コバヤシテツヤ]
1981年、北海道札幌市に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。専攻、ドイツ文学・思想。現在、京都大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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