フィクションの楽しみ<br> 骨の山

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フィクションの楽しみ
骨の山

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  • サイズ B6判/ページ数 185p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784801000803
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

“ポスト・エグゾチスム”という新しい文学運動の創始者であり、複数のペンネームで独自の世界観を生み出し続ける奇才による、“監禁学”小説。“オルビーズ”の精神のもと、夫のジャンとともに“コロニー”のため闘い、収容所に送られることとなったマリア・サマルカンド。革命の希望さえ失われた終末論的世界で、マリアとジャンの紡ぐ、もの悲しくも美しい夢想の書。

著者等紹介

ヴォロディーヌ,アントワーヌ[ヴォロディーヌ,アントワーヌ] [Volodine,Antoine]
1950年、フランスのシャロン=シュール=ソーヌに生まれる。大学でフランス文学とロシア語を学び、十五年間ロシア語教師として働く。主な著書にメディシス賞を受賞したTermirus radieux(Seuil,2014)などがある

〓野耕一郎[ハマノコウイチロウ]
1969年、神奈川県に生まれる。京都大学大学院文学研究科仏語仏文学博士課程単位取得退学。ナンシー第二大学文学部博士課程修了。現在、青山学院大学教授。専攻、フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅー

13
終末的な世界観に囲繞され、何もかもが昏い。世界にはあたかも収容所しか存在しないようで、避難所は存在しない。監禁され、拷問される二人には救いが無いようにも見える。それでいながらこの物語には愛が残されているのはどうしてだろう。「愛は空虚な言葉ではない」この言葉は、モノクロの紙面の中に真っ赤な文字で書かれたかのように記憶に刻まれる。絶望的な状況の中で、すべてが失われたあとで、それでもなお残るものがあるのかもしれない。むしろすべてが灰色に塗りつぶされた世界のなかでこそ、かすかな輝きが眩しいのかもしれない。2015/05/14

くさてる

11
全体主義の国家によって閉ざされた世界のなか、監禁されて拷問される男女ふたりには、いまや繋がる手段はない筈なのに、かつて二人がそれぞれに綴った奇妙な不幸や感傷の物語が運命に呼応するようにただずんでいる。救いはなく、なにもかも灰色の世界のなかで、その物語だけがただ静かにそこに在る。なんともいえない読後感。2015/06/03

rinakko

7
ポスト・エグゾチスムとはなんぞ、監禁学小説とはなんぞやと、心惹かれて手に取った。不可解で息苦しくて美しい作風が、きつくてとてもよかった。どこまでいっても本当の外側が不在になってしまった、閉鎖された特異な終末的世界。そこには既知の歴史が描かれているようで、実はそうではない…。社会主義的革命その失敗後の厳戒体制下、かつての闘士マリアとジャンは粛清の対象となり、監視機関から過酷な取り調べと拷問を受けていた。呼応する不思議な作品集。繰り返される動植物名の、儚い響きも印象深い2015/01/10

rinakko

5
再読。きつくて美しい“監禁学”小説。ここに描かれる世界には、似通った二つの全体主義体制しかない。どこまでも収容所がはびこる地上に、逃げ出すべき「世界の外」などない。そして二人の主人公は、それぞれの章の冒頭からすでに収容され監視され拷問を受けている。マリアとジャンによる合わせ鏡のような二つの『骨の山』(ナラとレシタの小集成)の中で、息苦しく救いのない袋小路の状況で、引き裂かれた人たちの“夢想世界の絆”は遠くかそけく響きあう。2020/01/17

青いサーカス

1
革命に失敗し収容所で監禁され拷問を受けるマリアとジャン。夜の静寂のなか、別の部屋で互いを思うとき、夢想の物語が展開していく。まるで鏡合わせのように。2019/10/01

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