出版社内容情報
市民と作家、ふたつのヴェルヌの姿を未刊行資料をもとに解き明かし<驚異の旅>の新たな読み直しを提唱する、本邦初のヴェルヌ評伝。
内容説明
十九世紀のブルジョワとして、カトリック、王党派、保守主義者の価値観を奉じる、穏当な、あまりに穏当な「市民ヴェルヌ」。自らを語らず、読書と個人の経験を織り交ぜながら、魅力溢れる文学の素材とする「作家ヴェルヌ」。一次資料、未刊行資料を博捜しながら“驚異の旅”の新しい読み直しを提唱するヴェルヌ研究の世界的権威による、本邦初のジュール・ヴェルヌ評伝。
目次
ナント(一八二八‐一八三九)
未来の作家の学校時代(一八三四‐一八四八)
あらゆるジャンルを股にかける情熱―初期作品
パリにおける法学部生(一八四八‐一八五一)
リリック座の秘書(一八五二‐一八五五)
現代の門口で―十九世紀のパリ
愛という名の陥穽(一八五五‐一八五七)
金融取引所と美術(一八五七‐一八六〇)
旅の流儀―デビュー前夜(一八五九‐一八六二)
エッツェル、スタール…そしてヴェルヌ〔ほか〕
著者等紹介
デース,フォルカー[デース,フォルカー] [Dehs,Volker]
1964年、ブレーメン生まれ。ゲッティンゲン在住。ゲッティンゲン大学、ナント大学で文学・美術史・哲学を学ぶ。ジュール・ヴェルヌ協会会報編集長、ジュール・ヴェルヌ国際センター会員。ヴェルヌの主要作品のドイツ語訳・解説を手がけるほか、絵本画家としても活躍している
石橋正孝[イシバシマサタカ]
1974年生まれ。立教大学観光学部助教。日本ジュール・ヴェルヌ研究会会長、フランス・ジュール・ヴェルヌ協会会報編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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