内容説明
不朽の名著、やさしい現代語訳で甦る。渋沢栄一、豊田佐吉、松下幸之助、土光敏夫、稲盛和夫…大事業家たちに多大な影響を与えてきた二宮尊徳の説いた訓えの結晶。
目次
天の巻 報徳の根元(まことの大道;天道と人道)
地の巻 報徳の法則(因果輪回の法則;吉凶禍福善悪の法則;無財から発財する勤倹の法則;生活を安定する分度の法則;幸福を永遠にする推譲の法則)
人の巻 報徳の仕法(国家盛衰の根元;治国の要道;一円融合の報徳修練)
著者等紹介
福住正兄[フクズミマサエ]
1824‐1892。江戸後期~明治時代の農政家。二宮尊徳の門人。文政7年相模に生まれる。箱根湯本の旅館福住楼の養子となり、師の報徳思想で家業を再興。小田原藩校集成館で国学を教え、報徳社を設立して報徳運動を指導した。明治25年没。本姓は大沢。通称は九蔵。号は蛙園、福翁
佐々井典比古[ササイノリヒコ]
1917‐2009。大正6年佐々井信太郎の長男として小田原に生まれる。昭和16年東京帝国大学法学部卒業。17年内務省採用、間もなく応召。神奈川県研修室長、人事課長、労働部長、総務部長、副知事、神奈川県内広域水道企業団企業長を歴任。58年より報徳博物館長・一円融合会、財団法人報徳福運社・財団法人大倉精神文化研究所各理事長を歴任。平成21年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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クックーナ
3
注釈者の原文の意を損なわないようにする重々の配慮が多分に感じられる誠実な本になっていると思います。ただ、時を経る度、訳者によって編集が加えられるのは聖典の宿命。より、二宮翁の言葉に忠実なものに迫りたい人は、当初は原文は掲載していないので、岩波文庫などと併せて読むといいだろうと思う。2018/10/20
Taro Yamada
2
ページ数も徳沢も厚い本。深みのある言葉を存分に堪能できた。また読み返したい
KSK871
1
かつて全国の小学校にあった二宮金次郎の像の人、二宮尊徳の教えを現代語訳でまとめたもの.現代にはそぐわない内容も見受けられたが、殆どは今も昔も変わらぬ行動心理だと感じた.例えば「まことの道」、「前もって善因を積め」、「積小為大」などの教えはどれも、日々の行動を積み重ねること、頭ではなく身体を動かすことの大切さを説いており、見ただけで分かったつもり、やったつもりになりがちな自分を叱咤してくれる.2025/04/02
桜井和寿
1
森信三の修身教授録で二宮尊徳について興味を持ち、代表的日本人で少し触れ、この本でいろいろ知った。もっと知りたいと思った。また、より良く生きるために実行しようと思うことがいくつもある。これほどの偉人だと知らなかったから、知れてよかった。2023/01/08
snow
1
一つ一つは短いが、読み応えがありよかった。翁は仏教にも深く、「色即是空の意味」が目からうろこだった。目に見えるものを色といい、目に見えないものを空といった。空というと何もないようだが、そうではなくて、空にはすでに気があり、気があるからすぐに色をあらわす。空というのはなにもないのではなくて、見えないだけであるということ。生ずれば滅し、滅すれば生ずる。だから、有常も有常でなく無常も無常でない。この道理を色即是空と説いたもの。2021/12/04