内容説明
阪神・淡路、東日本大震災で実証された耐震性。14階建ての木造ビルを可能とした「燃えない木」。世界初「2時間耐火木造技術」によって、各地で木造都市づくりが始まった。世界的建築家・坂茂氏との対談「建築の常識を超える」を収録!
目次
第1部 木造建築の最前線(激震・巨大津波に耐えた木造建築;建築哲学が命と財産を救った;世界初「二時間耐火」の木造都市づくり;ウッドファーストは世界の潮流)
第2部 木造革命の発想現場(工務店の四代目が渡米した;創立、そして創造・革新・挑戦;木造都市をつくるKESネットワーク;人を育てるシェルターの哲学)
特別対談 建築の常識を超える―坂茂(建築家)×木村一義(シェルター社長)
著者等紹介
木村一義[キムラカズヨシ]
1949年山形県生まれ。1972年足利工業大学工学部建築学科卒業後、カーネギーメロン大学大学院建築科留学。帰国後、1974年シェルターホーム(現・シェルター)を創立。日本初の接合金物工法「KES構法」を開発し、耐久性、耐震性に優れた木造建築を実現。2010年文部科学大臣表彰で科学技術部門受賞。2012年農林水産大臣賞、2013年黄綬褒章を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ハパナ
5
KES構法という、集成材を金物で接合する独自工法のプレゼン本です。 3階立て以上も木造で建築出来、文化施設や体育館等の大規模木造建築も可能とは驚きです。さらに同社の開発した2時間耐火のクールウッドも素晴らしい。石膏ボードで囲っても、中の木材に熱が伝わり燃えそうですがどうなっているんだろうか。2016/05/31
だっぱら
1
日本初の金物接合の木造住宅を作った会社の話。大都会に木造のビルが林立するようになると面白いし、コンクリートのビルよりもSF感あるかもしれない。楽な道と苦しい道があれば、迷わす苦しい道を行く、というのは難しいけど、それができるかどうかが成功を分ける鍵なのだろう。2018/11/22
音羽
1
木造建築の可能性を広げた、シェルター創設者・木村社長の自叙伝。成功する人は才能、努力以前に何よりも行動力なんだなぁと。なかなか読みやすく、面白かった。巻末の坂さんとの対談がよかった。2016/06/17
おやおや
1
やっぱりコンクリートっていうのいうのは冷たい雰囲気が漂いますよね。 「KES構法」知らなかったけど、凄い!。阪神•淡路大震災で無事であった住宅が、東日本大震災で津波のなか無事であった公共施設がそのKES構法で建てられているという。 【印象に残る一節】 ①結局、金儲けの建築は仮設なんですよ、全部。ところが人に愛されれば、紙の建築であってもパーマネントになれるわけですよ。 (p.181) ②世界はいまや、環境面から「ウッドファースト(木造最優先)」の流れになっています。(p.185)2015/04/06
衣
0
社長にはお会いしたことがあるが、とても情熱をもっている力強い方だった。木造建築に対するまっすぐな信念が、シェルターが誇る技術と顧客からの信頼を生み出しているのではないだろうか。とても読みやすかった。2016/12/29