出版社内容情報
「互いをわかり合い、社員の自律とチームの協働を両立する組織」を作るために必要な、【感謝=ありがとう】と【称賛=すごいね】の行動の意義を科学的に解説した1冊
「助けてもらったら感謝しよう」「相手の良いところをほめよう」といったこと自体は、当たり前のように日常生活で耳にします。さらには、近年は企業の組織開発や人的資本経営への対応といった「組織づくり」の文脈でも、「感謝」「称賛」、ないし「承認」といったキーワードが取り上げられることも増えてきました。
こうした感謝や称賛には、単なる道徳やマナーを超えて、本当にビジネスにおけるチーム・組織作りで何かの意義があるのでしょうか。また、それらには科学的な裏付けはあるのでしょうか。あるいは、どこまでは裏付けがあり、何が未解明なのでしょうか。
筆者はこれまで、社会心理学や組織行動論の観点からこのテーマの研究に取り組んでおり、前作『感謝と称賛』(東京大学出版会)では様々なエビデンスを緻密に紹介しました。それも踏まえて本書では、「ビジネス向けに読みやすく、実務の参考となること」を目指しながら、研究のエッセンスは押さえつつ、企業事例や身近な例を含めて、感謝と称賛の意義を体系的に解説します。特に、「個人としてできること」「組織づくりのためにできること」といった実践のコツも併せて紹介します。
もちろん、「感謝をすれば、称賛をすれば、それ“だけ”で社会や世界が変わる」とは全く考えていません。働き方や報酬のデザイン、スキル・能力開発なども必要でしょう。しかし、誰もがすぐに取り組める、前向きな組織づくりのための「第一歩」として、感謝と称賛はきっと役立つと考えています。
一人ひとりが個性と能力を活かして自律的に働き、かつ一体感や組織力も損なわずに前向きに働ける組織を作るために、本書が「少し何かやってみようか」と考えるきっかけやその一助となることを願っています。
【目次】
【はじめに】
【第1章】いま、あらためて注目される「感謝と称賛」
【第2章】感謝と称賛を科学的にとらえる
【第3章】感謝と称賛を効果的に伝えるには
【第4章】組織づくりとマネジメントに活かす
【第5章】感謝と称賛で職場が変わる! 事例紹介
【おわりに】感謝と称賛が根付いた組織の姿
内容説明
メンバーが自ら動き出す”リスペクト・マネジメント”の基本とは。「互いをわかり合う組織」をつくるために必要な感謝=ありがとうと称賛=すごいねを科学的に解説した1冊。
目次
第1章 今こそ考えたい、組織に「感謝」と「称賛」が必要な理由(さまざまな個によって複雑な問題に挑む時代;個の力が高まっても、「集合」のままでは機能しない ほか)
第2章 感謝と称賛を科学的にとらえる(社会心理学とは、どのような学問なのか;感謝と称賛を定義する ほか)
第3章 感謝や称賛を効果的に伝えるには(感謝の前に問われる、「情緒的で前向きな関わり合い」;調査F 感謝の「頻度」や「強度」から見えてくるもの ほか)
第4章 感謝・称賛し合う風土をどのように築くか(導入―組織のありたい姿に、感謝や称賛はどう合致するか;推進―プロセスに従業員を巻き込むことの重要性 ほか)
終章 感謝と称賛が根ざした組織の未来(あらためて考える感謝と称賛の組織への効用;激動の時代にこそ、個人と組織に求められる感謝と称賛)
著者等紹介
正木郁太郎[マサキイクタロウ]
東京女子大学現代教養学部心理学科准教授。2017年東京大学大学院人文社会系研究科博士後期課程修了。博士(社会心理学)。専門は社会心理学・組織行動論。民間企業との業務委託やアドバイザーなど経験多数。2021年より東京女子大学専任講師、2024年より現職。著書に『職場における性別ダイバーシティの心理的影響』(東京大学出版会、2019年。2019年度日本社会心理学会賞出版特別賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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