写真が語る「百番」と飛田新地

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  • サイズ A5判/ページ数 144p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784800316264
  • NDC分類 521.8
  • Cコード C0021

出版社内容情報

撮影が非常に難しい飛田新地の貴重な写真が満載!飛田の街並み、大正モダンの建造物など、日本最後の遊郭の変遷を写真とテキストで辿る1冊。

内容説明

遊廓開業から100年―。いまも町中に残るモダニズム建造物、大店として威容を誇った「百番」の意匠、遊廓の匂いを色濃く残す街、飛田の今昔。

目次

第1章 廓の残り香が漂う場所「百番」の意匠(写真構成「百番」探訪;1階・2階平面図;貴重資料で判明した「百番」の変遷と菊地三郎;建築からみる「百番」の空間美)
第2章 飛田遊廓から飛田新地へ(遊廓開業、繁栄、変化―飛田の近代史をひもとく;写真構成 現在の飛田に残る昭和モダン;遊廓開業から百周年を迎えた飛田新地;絵はがき集成 大正・昭和の飛田遊廓)

著者等紹介

橋爪紳也[ハシズメシンヤ]
1960年大阪府生まれ。大阪府立大学研究推進機構特別教授。大阪府立大学観光戦略研究所長。京都大学工学部建築学科卒業、大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了。建築史・都市文化論専攻。工学博士

上諸尚美[カミモロナオミ]
1940年鹿児島県生まれ。写真家。岩波映画製作所でPR映画撮影に従事した後、1920年代の都市や建築に興味を抱きスティール写真に転向。大阪の近代建築やニューヨークのアール・デコ建築を撮影し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

63
大阪飛田新地で現在も料亭として使われている鯛よし百番。その内部の見どころを写真として収めた一冊。昨年の忘年会をこちらでやりまして、先にこの本を読んでおけばと今さら後悔。各部屋や廊下の見どころを抑えているため、ガイドブックとしても使えそうだし。写真という形式のせいか、場所によっては実物より魅力的だし。百番だけではなくその周囲の変遷や現在のその様子も収められていて、飛田という場所の持つ魅力を知らされた一冊だった。元遊郭という特殊な場所に咲いた、ある意味キッチュな花を存分に堪能できました。また行きたいなあ。2020/01/07

あたびー

18
明治末期の大阪「ミナミの大火」後、同じ場所での営業を許されなかった妓楼が移って来たという、飛田新地。そこで一時妓楼として営業の後、売春禁止法施行後も料亭として現在も営業を続ける料亭(文化財建造物指定)「鯛よし百番」の内装及び歴史を紹介した本。目黒雅叙園にも似た桃山趣味の意匠は、豪華絢爛にして少し過剰。1度は行ってみたい所です。その他飛田新地の現在と過去も写真で紹介されています。2020/02/07

hitotak

7
元々は遊郭だった建物を現在は料亭として使用している飛田の「鯛よし百番」の写真集。実際に行って見てみたいのは山々だけどさすがに敷居が高いので、噂に違わぬコテコテに派手な装飾と一部屋ずつ違う和の意匠をじっくり眺められて楽しかった。このような桃山風デザインになったのは料亭に転換した後とのことだが、実際に遊郭として客を取っていた時代の室内も知りたくなった。この非日常的な雰囲気に惹かれてやってくる客は多かっただろう。この建物を「豪華絢爛たる安普請」と評した専門家がいたというが、言い得て妙と感心。2019/11/04

kaz

3
他の本で飛田新地を取り上げていたものはあったが、イメージが全然違う。料亭である百番の建物の立派さには驚かされた。残っている遊廓建物も、ある意味、歴史的な建物群ということになるのだろう。2019/07/14

チョビ

2
以前著者らが出した写真集に比べてもう少し学術的に調査した本。戦前の「ひらパー」よろしく、ここでいろんなビジネスが花開いたと思うと楽しい。また百番の当時のオーナーの、建物に対する執着も面白かった。そしていつもいつもこういうところにやってくるのは人権女。ここで働いている女性がそれなりに扱われていた記述もある上でその旨も描かれているわけだが、その記録の淡々さゆえに、その人権を叫ぶ女がなぜかヒステリックに思えた。柳原白蓮の旦那とか、そのクチなんだよな…。アカいのは大嫌いです(BY ザ・スターリン)!2020/10/02

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