出版社内容情報
菩薩との関係、皇室との関係などから最新研究の成果まで、私たちの身近に存在する八幡さんの謎と実像に迫る。
内容説明
ピンチに陥った人が唱える「八幡大菩薩」というおまじない。「八幡神」と「大菩薩」を組み合わせる、“神様、仏様、どうかお願い”というお祈りである。では、八幡大菩薩は神なのか仏なのか?八幡様は九州宇佐から都に突如現れた。その後、勢力を全国へと伸ばしていく。やがて、時の権力者・源氏と深くかかわり、武士の守護神に祀られる。正解は、八幡様は神でもあり、仏でもあった。謎の多い国家神の実像に迫ることで、日本一数の多い神社の秘密を解き明かす。
目次
第1章 八幡神話の世界(そもそも“八幡”とは何か;鳩はどうして八幡さんの使いなのか ほか)
第2章 天下の宗廟(平安京の王城鎮守になった理由は;八幡さんは征夷大将軍の軍神だった ほか)
第3章 祭祀と造営(放生会はどのような勅祭か;臨時祭はなぜはじまったのか ほか)
第4章 八幡信仰のかたち(河内源氏と八幡信仰の謎;頼朝が鶴岡を創建した理由 ほか)
著者等紹介
鍛代敏雄[キタイトシオ]
1959年神奈川県生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(歴史学)。東北福祉大学教育学部教授。石清水八幡宮研究所主任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みっちぃ
4
やっと読み終わったー!難しかった。八幡様は軍神として源氏を初め、武家に崇められていたとか、神仏混淆で八幡大菩薩と呼ばれるようになったのは知ってたけど、実は渡来神だとか応神天皇の神霊だとか、天皇家の色んな事と関わりがあったのは、知らなかった。歴史で習った色んな事件や東征の話も出てきて、読み応えがあった。2021/05/22
nyuunyaaa
2
八幡神社が日本で一番多い理由、なんとなくわかりました。誕生についてはまだ説があるようで、〇〇の可能性が高いという表現どまりですが、発展については説得力のある説明でした。八幡がチャレンジングで新しいことをどんどん取り入れて変容していったってことでしょうか。2022/01/12
ひろP
1
八幡大菩薩。昔から八幡さまは神様、大菩薩は仏様。たぶん本地垂迹、神仏習合の極みである『八幡さま』 の疑問を『八幡愚童訓』を中心に読み解いていく意欲的な著書。本来八幡神は天童として現れた八幡神が 宇佐にて『辛(韓)の国の城に初めて八流の幡と天下って我は日本の神となれり』とあり、渡来系の神様 であることがわかります。2018/08/20
じょるじ
0
ようやく読了(汗)しんどかったな〜(涙)神社では、はちまん。地名では、やはた若しくはやわたとあったが、岐阜県の郡上八幡は、ぐじょうはちまんと呼ぶ。何か理由があるんだろうな〜?2018/09/20