映画のディストピア

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 246p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784800314475
  • NDC分類 778.2
  • Cコード C0074

出版社内容情報

いま、我々はディストピア(反・理想社会)を生きている!ジョン・カーペンターのホラーSF『ゼイリブ』は絵空事ではなかった。「考えるな」「従え」「買え」……この恐るべき事実を映画は予見していた。『猿の惑星』とアメリカ、愚民政策の行き着く果てを描いた映画。数々のディストピア映画と現実がリンクするいま、気鋭の若手映画評論家たちが問いかける衝撃の1冊!

目次

ディストピア映画について
猿たちのディストピア
フィルマゲドンとは何か
暗黒未来の警官たち
殺人が娯楽になる世界
イディオクラシー
ディストピアを生きる
対談『ゼイリブ』をめぐって(高橋ヨシキ×鷲巣義明)
完全なるユートピア、そこに宿る神性―ディストピアの時代がやってきた

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

24
言及される映画の被りがちらほらと見られるものの、語られる角度が微妙に異なっているので読んでいて飽きない(中には好き勝手なこと書き立ててる人もいるが)。『猿の惑星』の真の続篇や『ゼイリブ』の喧嘩シーンの意図など、トリビア的な話も面白い。知ってる人は知ってるだろうからそれだけで楽しめる本ではないけれど。それと語られる映画が有名作品、あるいは有名B級作品ばかりなのは少し不満。もう少しアジアやヨーロッパ、最近のインディーズのディストピア映画を紹介してくれていたら期待通りの本と言えたかもしれない。2018/03/22

イノウエフスキー

5
映画が好きで、ディストピア好きの僕にはツボの本でした。ゼイリブがまた観たくなりました。あと、昔の猿の惑星5部作はきちんと観てなかったので、観なきゃいけないなと。 高橋ヨシキさんの文章は、もちろん良かったけれど、猿の惑星について書かれていた方や、中原昌也さんなどいろんな方が書かれているので読み飽きることはなかったです。 読んでから、紹介された作品を鑑賞するとより楽しめる本だと思います。2018/04/29

コリエル

4
ディストピア映画ってこんなにあるのかと思わされる。オーウェルが1984や動物農場でソ連の政治体制をかなり直接的に揶揄したことに表されるように、その時々のイデオロギーに照応したディストピア作品が世に生み出されていく。この本で紹介されていた作品の中でかなりリアリティを伴う恐ろしい映画だと感じたのは、「イディオクラシー」だろう。インテリが少子化に突き進むうちに低所得層は人口増加。500年先には上から下までバカだけの国になっている。今米国は実際にバカを元首に据えた。500年を待たずバカ国が誕生する時代が来ている。2018/06/30

furu_sato_sf

2
これまで数多くのディストピア映画が作られてきたが、現代ほどそれぞれのディストピア映画がドキュメンタリーのように見える時代はないのではないか、と感じさせる内容。ゼイリブやイディオクラシーは、金持ちがさらに金持ちになり、大企業が支配し、問題発言を繰り返す指導者が支配する世界とは、まさに現在のことではないか。やなせたかしが世界残酷物語に送った言葉通り、ディストピアはもはやファンタジーではない。「上品ぶって気絶なんかしてる場合じゃないぞ スクリーンに写っているのはあなたのことじゃないか」2020/03/30

ソニックゆうすけ

2
丁度ゼイリブ30周年で、劇場公開している最高のタイミングで読みました、高橋ヨシキさんが、ゼイリブは現代ではドキュメンタリーになってしまっている、という発言が印象的だった。ソイレントグリーン観たい。2018/10/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12734610
  • ご注意事項