新書y
棋士とAIはどう戦ってきたか―人間vs.人工知能の激闘の歴史

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 255p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784800311719
  • NDC分類 796
  • Cコード C0295

出版社内容情報

人間vs.将棋・囲碁ソフトの激闘史から読み解くヒトとAIの未来!将棋および囲碁ソフトとプロ棋士が対局する「電王戦」。その激闘の歴史を、棋士・ソフト開発者双方の視点で振り返りながら、コンピュータ=AIがどのような発展を遂げてきたのか、これからどこへ向かおうとしてきたのか、また人間がその開発にどのような苦労、思想で望んできたのか、さらに対する側の人間がどう対処してきたのか、などを将棋とITに詳しい筆者が考察する。

内容説明

二〇一七年四月一日、現役タイトル保持者が、はじめてコンピュータ将棋ソフトに敗れた。AI(人工知能)が、ついに人間の王者を上回ったのだ。それは予想だにしない奇跡だったのか、それとも必然だったのか?コンピュータ将棋の開発が始まってから四十年あまり、当初、「人間に勝てるはずがない」ともいわれたコンピュータ将棋は、驚異的な進化を遂げて、いま、人間の前に立ちはだかる。この間、棋士は、そしてソフト開発者は何を考え、何をめざしてきたのか?そして、人間とAIは、どのような関係へと向かうのか?将棋界の最前線を十数年取材してきた将棋記者の、渾身のルポルタージュ!

目次

第1章 神が創りたもうたゲームの系譜(囲碁・将棋の歴史を振り返る;幕を開けた人間と機械の戦い)
第2章 電王戦前夜―人間vsコンピュータの始まり(コンピュータ将棋の黎明期;人間を凌駕するコンピュータ;人智を超えた“学習する”将棋ソフト)
第3章 AIが人間を超えた日(女流トッププロvsコンピュータ連合軍;第一回電王戦;第二回電王戦;第三回電王戦)
第4章 苦闘―棋士の葛藤と矜持(電王戦FINAL;FINAL最終戦に見た両者の信念)
第5章 棋士とAIの未来(新たにスタートした第一期電王戦;第二期電王戦;AIとの苦闘が残すもの)

著者等紹介

松本博文[マツモトヒロフミ]
将棋中継記者。1973年山口県生まれ。93年、東京大学に入学。東大将棋部に所属し、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力し、「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。コンピュータ将棋の進化を描いたデビュー作『ルポ電王戦』(NHK出版新書)が話題となり、第27回将棋ペンクラブ大賞(文芸部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

112
AIにも将棋にも興味があるので、読みました。AIがどんどん進化して、棋士とAIの実力が伯仲し、今後どんなバトルを展開していくのか楽しみです。棋士とAIの実力が逆転し、どんどん離されて行くシナリオも考えられますが、棋士、例えば藤井四段なんかがAIを凌駕するシナリオもありうるような気もするので、今後の展開に大変興味があります。2017/08/26

禿童子

33
2007年の渡辺明竜王とBonanza戦から2017年の佐藤天彦名人とponanza戦で「人間対AI」の戦いが幕を閉じるまでのクロニクル。将棋界の動きが囲碁界と異なり、AIに人間が敗れたことを明言する囲碁に比べて将棋棋士の態度が明確でないことは、この2つのボードゲームの環境の違いによるものか。AI将棋の開発者が日本の民間有志の研究者であるのに対して、AI囲碁の開発者がGoogleやテンセントといった世界企業という対比も目を引く。藤井聡太の将棋ブームで忘れられた観のあるAI問題もいずれ再浮上するのでは。2021/08/14

しーふぉ

18
佐藤天彦さんとの対局までのコンピュータ将棋の歴史。渡辺明対ボナンザの頃が拮抗していたのかも。藤井6段対ポナンザ見てみたい。非公式対局でいいから企画して欲しい。2018/02/20

izw

12
コンピュータ将棋の黎明期から始まり、電王戦FINAL までの道のりが、将棋連盟の思惑、棋士との対戦を主導した情報処理学会の主張を交えて、詳しく紹介されている。ソフトを事前研究でき、その後修正できないというルールをめぐる攻防は見苦しい。もっとよい制度があるはずだ。コンピュータ将棋は、深層学習、強化学習で非常な速度で強くなり、人間の能力を追い越しつつある、いや追い越してしまったかもしれないが、人間の棋士の棋力向上にも寄与しているはずだ。藤井四段の出現はその走りだろう。今後の発展を期待する。2018/01/03

Humbaba

8
一昔前までは、知的遊戯は人間の独壇場であり、AIがそれに勝るなど全く考えられないことだった。しかし、コンピュータの発達と技術の進歩が絡み合うことで、その常識は崩れ去った。けっかが出た現代から考えると当時の発言は色々とおかしな印象を受けるが、歴史の経緯を知っていればそれが誤りであるとわかる。2017/06/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11775846
  • ご注意事項

最近チェックした商品