出版社内容情報
直虎・直政・直弼を生んだ名門家・千年の歴史。来年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公を生んだ井伊一族は、現在の静岡県西部の浜松市の郊外を出自地に千年の歴史を刻んできた。戦国期末の井伊直政の時代からは現在の滋賀県彦根市に移るが、江戸時代においては、徳川譜代の筆頭として、代々の大老職を務める名門一族となる。日本列島の歴史の中で、ある特定の一族が、千年以上にわったて血脈を維持し続けるのは並大抵なことではない。それも細々とではなく、紆余曲折、没落と隆盛を繰り返しながら生き残ってきた井伊氏の歴史は、稀有な存在といえるかもしれない。大河ドラマファンの副読本として手軽に読める1冊。
内容説明
なぜ、井伊氏のイメージは、今ひとつ掴みにくいのか?井伊氏といえば、何を思い浮かべるであろうか?徳川氏に関心のある読者は、「徳川四天王」の一人、井伊直政を。城郭に関心のある読者は、国宝の彦根城を思い浮かべるであろう。また、幕末に関心のある読者は、幕府・大老の井伊直弼を思い浮かべるに違いない。しかし、二〇一七年の大河ドラマのヒロインに直虎が取り上げられたことにより、中世以前の井伊氏の歴史が注目されることになった。しかし、当該期は史料が不足し、その実像はなかなか見えてこない。なお、戦国期には、名門の武田氏、今川氏ですら、近世以降に大名家として命脈を保つことが出来なかった。そうした点を考慮すると、井伊氏は特筆すべき存在といえる。本書では、可能な限り、同一族の歴史を復元してみた。
目次
第1部 戦国大名への道(井伊氏のルーツ 成長し挫折する、苦難の道をたどった一族;今川氏と井伊氏 相次ぐ一族・家臣の死と、直虎登場の背景とは?;直虎と井伊谷の徳政令 井伊家当主の権限を代行した波乱の人生)
第2部 戦国時代の井伊氏(家康と井伊直政 武勇と政治能力を備え、幕府の礎を築く;関ケ原合戦と井伊直政 「先制攻撃」を演出した直政の面目躍如;井伊直孝と大坂の陣 家督相続の「内紛」と徳川方勝利への貢献)
第3部 近世から幕末まで(「譜代筆頭」と歴代藩主 井伊氏に格式と直系当主を求めた江戸幕府;「井伊の赤備」の歴史と伝説 武田遺臣を引き継がせ、「赤備」で武装させた家康;井伊氏と茶道・芸能 江戸「茶道」文化の到達点に位置する井伊直弼;幕末・維新期の井伊氏 世界情勢・朝廷の動向に翻弄される直弼の苦悩)
感想・レビュー
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