元報道記者が見た昭和事件史―歴史から抹殺された惨劇の記録

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784800307965
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0021

内容説明

事実は小説よりも奇なり。奇奇怪怪にして、絶望と狂気に満ちた最暗黒の事件をひも解く―

目次

第1章 事件現場という究極のマージナル領域
第2章 戦慄と狂気
第3章 禁忌の向こう側
第4章 怪事件の隠された真実
第5章 信仰がもたらした悲劇
第6章 最暗黒の事件

著者等紹介

石川清[イシカワキヨシ]
1964年埼玉県生まれ。上智大学文学部卒。NHK記者を経てフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

52
狂信、近親相姦、そして食人。昭和に起きた猟奇殺人を紹介した一冊。地縁血縁で雁字搦めにされフラストレーションが頂点に達した事件も怖いが、日常の延長上に起きた事件もまた一際怖い。人間の黒焼きを薬とした事件とか、憑き物治療で揉み殺す事件とか。どの事件も土俗性みたいなものが際立っているのが感じられるが、ともすれば現在のいくつかの事件でも伏流水的に流れているように思えるなあ。読んでいる間は昔は凄惨な事件が多かったんだなあ、と思っていたがよく考えれば現在でもベクトルは違いながらも嫌な事件が多いと思い当たったのでした。2015/11/25

澤水月

31
都井睦雄本で知られる著者(元NHKとは!)、正直本書は何倍も面白いと思うのであちら合わなかった方も必読。よく埋もれた事件を…睦雄描いた清張本・闇を駆ける猟銃に併録の「鍋を食う女」の元にもなった事件などカニバル多め。良書ゆえにちょっと気になったのが憑き物系の扱い。現在の差別にも繋がる非常にセンシティブな問題だから仮名にするなら地名も県よりもっとぼかしたら…というのも、自分に判る界隈があの憑き物筋!など思ってしまったので。と思うくらいにはヒントが鏤められている。怪しい事件は何も平成の専売特許でないのがよく判る2015/12/13

リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん

27
余りメジャーではない、猟奇的な事件を扱っているの新鮮でした。時には字面を追いかけるのが嫌になる様な、凄惨な事件も有りました。いや〜怖い。2016/01/14

13
まさしく日本の暗部とも言うべき事件の数々。この世界のとてつもなく「厭な」部分ばかりを集めた本で流石に読んでいて気が滅入るが読みモノとしては頗る興味深かった。猟奇殺人、村八分、リンチ、カルトなどなど、様々な種類の事件に詳しい本だけれど人肉食関係の事件に関する文章が最も多い。中でも未解決という意味で「一家9人毒殺放火事件」の後味の悪さは相当のものだった。まんまフォークナー、横溝正史、『悪魔のいけにえ』の世界観。殺人事件は家族間で起きる場合がほとんどらしいけれど、さもありなんと言った印象。2017/09/22

コリエル

6
明治~昭和50年頃までに起こった、地方を舞台とした様々な事件を紹介している。既知のものもあったが、初めて知る事件も多く興味深かった。大量猟奇殺人の犯人と思しき男が、台風のどさくさで1件しか立証されずすぐに出所していたとか怖いわ。佐賀県で起きた貰い子60人殺しと、その死体を使った人骨販売ネットワークの話など、わずか100年前の怖気をふるう大量殺人が今では知る者もいない話など、自分が今暮らしている土地にだって何があるのかわからないという気にさせられる。人肉食・カルト・身内殺しの事件が多く紹介されている。2016/02/23

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