内容説明
国造りの原動力は飲酒だった!?世界的大国を生み出した意外な「エネルギー源」、その秘密に迫る異色の歴史読み物!!日本通のアメリカ人が、日本人向けに日本語で書いた400年のアメリカ意外史!
目次
第1章 ヨーロッパの飲酒文化と植民地時代のアメリカ
第2章 奴隷貿易とゴミから生まれた蒸留酒
第3章 西部「開拓」とアメリカ初の土着酒誕生
第4章 大量の移民流入と「酒場政治」の世界
第5章 国家財政の健全化と「禁酒法」の成否
第6章 「ティキカルチャー」と禁酒法廃止後のアメリカ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sibasiba
16
初期のラム酒「悪魔殺し」は絶対飲みたくない。動物の遺体、家畜のフン、尿瓶の中身で発酵物を無理矢理刺激して挙句鉛中毒とか。コーンウイスキーやビールの隆盛も面白いがやっぱり禁酒法時代が一番面白い。酒税の重さで消費量が変わるとか、所得税の発明が禁酒法を後押しして大恐慌で税収の危機から撤廃とか税と酒の関わりは面白い。アメリカの地ビールが家庭内ビールの醸造が自由になったからというが、日本も自由化しないのかな。2015/11/12
スプリント
9
禁酒法が施行された背景と禁酒法が撤廃された事情について書かれた本です。アメリカが呑んだくれ社会だったことがわかります。2016/03/12
in medio tutissimus ibis.
5
植民地時代当初の酒は欧州から持ち出せる栄養価の高い保存食だったが、三角貿易による粗悪で安いラム酒はボストン茶会事件等の泥酔文化を生んだ。西部開拓民の輸送に堪える商品作物としてのコーンウィスキーは国民酒として膾炙すると共に、貧民の憂さ晴らしの手段でもあった。欧州移民の持ち込んだ居酒屋文化は垂直統合ネットワークと共にラガーの普及を齎したが、男女の対立を深め工業用アルコールを飲むような禁酒法時代を招いた。戦後、飲酒クルーズや南太平洋への郷愁からラム酒のカクテルを出すティキバー、地産地消の地ビールと流行は移ろう。2024/07/19
あいちょ。
3
『人生で影響を受けた本100冊』登録。2020/03/19
Yohei
1
タイトルに惹かれて読みました。1日で読み終わる文量でしたが、初耳のことも多く、おもしろかったです。