内容説明
北陸新幹線、北海道新幹線、リニア開通で、東京、大阪、名古屋、金沢、札幌、地方はどう変わる!?鉄道×都市から見る日本の未来!!
目次
序章 乗客はすでに減り始めている―日本の鉄道は斜陽産業になるのか
第1章 鉄道会社の生き残り戦略―脱“スピード”時代のビジネスモデル
第2章 明暗分かれる都市鉄道の未来―ひとり勝ちする東京と“ジリ貧”の地方都市
第3章 地方鉄道が生き残るための条件―コンパクトシティ構想と駅の再生
第4章 新幹線は地方を救えるのか―大都市と地方を結ぶ高速鉄道の功罪
第5章 都市別に見る鉄道の未来
終章 それでも鉄道はなくならない
著者等紹介
市川宏雄[イチカワヒロオ]
1947年、東京都生まれ。明治大学専門職大学院長、公共政策大学院ガバナンス研究科長、明大危機管理研究センター所長。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院博士課程を経て、カナダ政府留学生としてウォータールー大学大学院博士(Ph.D.)を取得。先進国から途上国まで、都市整備や地域開発に数多く参画。国際都市間競争下での都市戦略を広く世界に提言する。東京都・都市計画審議会などの委員も歴任する、東京研究の第一人者。「日本の未来をつくる会」副理事長、「都心のあたらしい街づくりを考える会」理事、森記念財団「都市戦略研究所」理事、日本危機管理士機構理事長など多数の要職を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mazda
23
リニアが開業すると、東海道新幹線の大規模改修があるかもしれないようです。メンテナンスに手間がかかるバラスト軌道から、スラブ軌道に改修する可能性が書かれています。リニア開業でのぞみの運行本数が減れば、静岡界隈が元気になるなど、様々な影響があるようです。相鉄は現在都心直通の工事が行われており、横浜を経由しなくても都内へアクセス可能になります。高速鉄道の出現で、大都市が益々近くなり、名古屋から東京まで通勤、という日も近いかも知れません。2018/09/04
Yutaka Matsuzawa
3
人口減少時代になり斜陽化する鉄道事業。どのようなビジネスモデルで発展してきたか。都市鉄道、地方鉄道の生き残り戦略。北陸や北海道新幹線、少し先になるがリニア開通による影響など鉄道の未来予測が書いてある。超個人的理由では通勤で座って本が読めるから人口減少いいかもと思ってしまう。2015/01/28
じょな
3
日本の鉄道の多くは駅の一等地を戦前から所有している 貸借対照表の何倍もの額で売ることができる隠れ資産 サーべラスは西武鉄道の隠れ資産に目をつけた アメリカは車社会なので鉄道を重視しない オリンピックに合わせて有楽町線と半蔵門線を豊洲 住吉まで延伸!?コンパクトシティ構想も鉄道とリンクするものがあった 2015/01/10
お抹茶
1
新幹線開通によるストロー効果について,「ビジネス環境が未発達の地域都市では何かが吸い取られるという例はほとんどなく,むしろ東京から観光需要をはじめとしたカネ・情報などを吸い取る効果の方が圧倒的に大きい」と言い切っているのが印象に残った。とは言っても,巨額の税金を投入してまで開通させるほどの費用対効果はあるのかな。2020/02/22
よしださいめい
1
2015年に刊行された本書。いかに鉄道を存続させるか、新幹線と地方の関係、来日観光客と地方在来線の関係は?などなど。しかし、新型コロナウイルスが流行したことによって、ますます鉄道の在り方、利用客の動向が変わってくる。すこし、楽観的なところもあり、また、東京目線の論じ方もあり、気になった。2021/06/05