内容説明
大坂城落城により、七歳の姫が落ち延びていった。敗者の姫は千姫の養女となり、縁切寺として知られる尼寺・東慶寺の中興の祖、天秀尼となって「寺法」の復興に寄与する。終生、秀頼の子であることを誇りとし、義母となった千姫との心温まる交流を続ける。
目次
序章 豊臣秀頼の首
第1章 千姫の入輿―徳川家から豊臣家へ嫁ぐ姫
第2章 秀頼の隠し子―存在を秘された二人の子の誕生
第3章 家康暗殺計画―天下人の居城で相次いだ事件
第4章 家康と秀頼―京都二条城で逆転した主従関係
第5章 宣戦布告―浪人を召集して臨んだ大坂の陣
第6章 君主秀頼―滅びゆく豊臣家と親子の対面
第7章 脱出―大坂城外で捕らえられた兄妹
第8章 天秀尼誕生―十年後の出家と千姫との交流
第9章 会津加藤家改易事件―大藩と渡り合った天秀尼
終章 宿命を使命にかえて
著者等紹介
三池純正[ミイケヨシマサ]
1951年福岡県生まれ。歴史研究家。工学院大学工学部卒業。戦国期の歴史の現場を精力的に踏査し、現場からの視点で歴史の定説を見直す作業をすすめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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