内容説明
日本人はどこから来たのか?日本文化の源流は?天皇のはじまりは?大陸からの影響は?日本人として、ぜひ解明しておきたい問題だが、近年、日本人の起源が、最近のさまざまな発掘技術や、DNA分析、年代解析の飛躍的発展によって、よりはっきりしてきた。それによって、いままで信じられてきたことや、逆に否定されてきたことが、実は間違いだったことも判明している。本書では最新の研究成果に基づき、日本人の起源について、各ジャンルの専門家が学際的に論じている。遺伝学、人類学、考古学、歴史学(文献学)等々、第一線級の最新「日本人の起源」論が登場!
目次
第1章 遺伝学と人類学で読み解く日本人の起源(ゲノムデータから探る日本人のルーツ;身体史観から読み解く日本列島人は、どこから来たのか)
第2章 考古学で読み解く日本人の起源(ホモ・サピエンス以前に日本列島へ人類は来たのか?;中国北部における新・旧人類文化の交錯劇;日本の起源たる縄文文化はどのように作られたのか;弥生時代に現代日本人のDNAは作られた!;対談 日本児の機嫌と日本文化を考える 関野吉晴(武蔵野美術大学名誉教授)×岡村道雄)
第3章 歴史学で読み解く日本人の起源(日本書紀・古事記から読み解く日本人のルーツ;卑弥呼は大王であった!?古代日本の王権;古代を解き明かす『竹内文書』は偽書か)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
31
どこまでが事実なのかわからないからこそわくわくするのかもしれないけれど、色々な説に惑わされてすっかり混乱した…というのが正直な読後感でした。日本は様々なエリアから様々な理由でやってきた人たちの雑種民族なんじゃないのかなあ、と自分自身は思っています。2020/03/05
雲をみるひと
29
日本人の起源に関する企画本。ほとんどの章にこの手のオムニバス的な企画ものにありがちな他の著書からの引用が多く内容に深みが足りない特徴が見られる。対談の章や竹内文書の章など興味深い章もあるが。参加している著者の中で複数の著者に興味がありその主張の障りを知りたい人にはよいかもしれない。2021/10/31
かつおさん
18
「日本人の起源」と言った時、”日本人”の定義が問題になるが、本著では、DNA、ヒトゲノムの観点、精神構造や文化的な観点、更に日本が国として成り立っていく過程など歴史的な観点などから俯瞰しようとしているのはフェアーだと思う。拠り所が、史跡、遺跡、遺物だけに近年の国内外の古代遺跡の発掘に現代の科学技術の粋を凝らして様々な仮説の絞り込みや大発見を期待するばかり。真相に少しでも近くためにはホント、様々な分野の専門家の参画が大事と思う。それにしても、竹内文書は、スゴイ😅2021/01/06
tamami
2
子どもの頃の歴史好きが昂じて現在に到っている。特に日本人がどこからどうやって来たか、その後の文化をどのように形成してきたかなどは、興味尽きないテーマである。本書はそんな歴史好きに10人の専門家が、様々な手法でテーマに迫り、現状での結論を開示してくれている。昔、中学・高校で学んだ頃と比べ、現在の学問の水準は格段に精緻になり、「大人の探求」に耐える内容になっている。起源探求の旅は如何ですか。そして、そんな旅を思い立たれた方には、旅の先達(テーマについての類書)は、多いほど楽しい旅になるとアドバイスをしたい。2019/11/28
Junko Yamamoto
2
古墳時代にも渡来の波があったはずだけどその考察はなかった。2019/12/04