内容説明
ヘルペスウイルスの研究者が首なし死体となって発見された。現場には引きずり出された内臓のほか、寒天状の謎の物質と、バイオテロを予告する犯行声明が残されていた。猟奇殺人にいきり立つ捜査陣であったが、彼らを嘲笑うように犯人からの声明文はテレビ局にも届けられる。首都圏全域が生物兵器の脅威に晒されるなか、捜査一課のキレ者変人刑事・鎌木らは犯人の手がかりを追いかけるが…。
著者等紹介
岩木一麻[イワキカズマ]
1976年、埼玉県生まれ。神戸大学大学院自然科学研究科修了。国立がん研究センター、放射線医学総合研究所で研究に従事。現在、医療系出版社に勤務。第15回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2017年に『がん消滅の罠 完全寛解の謎』(宝島社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えみちゃん
29
以前から気になっていて文庫化されるのを待ってたハズなのに積んでました。そして積んでる間に世界は「新型コロナパンデミック」!!となってました。(^^;)さてっ、今回はヘルペスウイルスの研究者が首なし死体となって発見される。そしてその現場には寒天状の物質とバイオテロを予告する犯行声明が残されていた・・っていうセンセーショナルな幕開けにドキドキしながらページをめくったワケですが・・。作者さんが医療系のお仕事をしているだけあって事細かに細菌とウイルスの違いなど説明してくれてましたが理系はまったく・・っという私には2020/03/15
Junichi Yamaguchi
28
『君にしか出来ないことが、きっとある』… 岩木さん2作目。 魅力的な設定とオリンピックの開催を控えた現在と近い時代設定に臨場感を感じる。 現実でもありそうなバイオテロ。 僕にできることは、行使されないことを願うことと、マスクを着用することぐらいしかできない。。2019/09/29
HaruNii
11
ヘルペスウィルスの研究者が首無し死体として発見される。そして犯人から殺人ウィルスであるマトリョーシカをばらまくという犯行声明が出される。思わずコロナウイルスもこうやって生まれたのかと想像してしまう。物語が最悪の結末にならずに済んだのは良かったが、研究者の無残な死があまり生かせていない気がしました。2022/06/12
Kana
10
「がん消滅の罠」が面白かったので、こちらも読んでみました。感染したら致死率99%のウイルスが都内の主要駅でばらまかれるバイオテロ事件。刑事の鎌木・桐生コンビのキャラクターが良かったのでまた別の作品でも会えるといいなぁと思いました。医療関係の専門的な話しは少し難しかったですが、とても読みやすくて結末が気になってハラハラしながら読みました。2020/08/16
うぇい
10
とても良かったです。 岩木一麻さん読むのは新人賞受賞作に続いて2冊目ですがこちらの方が自分には良かったです。 この作品は同じウイルス性の感染症ですが、現在の新型コロナと違いバイオテロを描いていて病態も別のものですが、現実と比較してしまいいろいろ考えさせられる部分がありました。2020/06/03