出版社内容情報
「しばらくの間でいい。総理の替え玉をやってくれませんか」役者志望のプー太郎・加納慎策は、総理大臣に瓜二つの容姿を生かした精巧なものまね芸で、近頃人気を博していた。そんなある日、官房長官に極秘で呼び出された加納は、意識不明に陥っているという総理大臣の「替え玉」を頼まれ……。国民の声が総理の姿で語られるとき、政治の世界は変わるのか?怒濤の展開に息を呑む、政治エンターテインメント! 【解説:池上彰】
内容説明
「しばらく総理の替え玉をやってくれ」―総理そっくりの容姿に目をつけられ、俺は官房長官に引っさらわれた。意識不明の総理の代理だというが、政治知識なんて俺はかけらも持ってない。突如総理にされた売れない役者・加納へ次々に課される、野党や官僚との対決に、海外で起こる史上最悪の事件!?怒涛の展開で政治経済外交に至る日本の論点が一挙にわかる、痛快エンタメ小説!
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』にて第8回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し、2010年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
436
中山 七里は、新作中心に読んでいる作家です。未読の新刊文庫を図書館の新刊コーナーで見つけて読みました。ノンストップ総理替玉ミステリ・エンタティメント、面白く一気読みしました。エンディングもサプライズがあり好感が持てます。中山 七里のマイ・ベストです。小泉 進次郎が総理大臣になったら、本書のような事が実現されるのかも知れません。2019/01/22
三代目 びあだいまおう
357
痛快❗久しぶりに読書でスカッとしました。野党に政権を奪われた国民党が政権を奪回!勝因は当時の与党・民生党の運営の酷さと、若き国民党党首真垣の魅力!真垣総理のモノマネを特技としていた役者志望の加納は、ある日突然拉致され、時の総理真垣首相の影武者に!丁度、閣僚人事が一新され小泉進次郎議員が初入閣したのを機に本書を読んだが、マジ痛快❗対閣僚、野党、官僚、テロ、そして国民と対峙し、国難を救う為の加納の無垢な感情と言葉が今の日本に必要とされる真のリーダー像に見える❗やけにリアルで頼もしい展開、マジ面白かった‼️🙇2019/09/12
さくらさくら
173
荒唐無稽だが面白い。そして色々考えてさせられた。近年災害や世界情勢で想定外な事が多発しており、国として国民の生命や財産をどの様に守って行くのかを真剣に考えなくては日本はダメになってしまうと思った。2019/10/03
SJW
166
総理大臣に似ているだけの売れない劇団俳優慎策は、突然拉致され病気で瀕死の総理大臣のピンチヒッターをさせられる。官房長官 樽見の目論みに乗ったが、徐々に抜けられなくなる状況になり、手に汗を握る展開。そしてお約束のどんでん返し!登場人物はもちろん架空の名前にはなっているが、読めば誰だか分かる人物が多く、辛辣な批評が笑えるけど、こんなこと書いて良いのみたいな部分もある。官僚の既得権益を壊す内閣人事局の設置は胸のすく思いだったが、昨今の官僚の内閣への忖度により内閣の暴走や失政を押さえられていないのは残念❕2020/08/10
ひろゴン
122
『イッツショータイム!』新進気鋭のカリスマ首相が難病により意識不明の重体に陥った。窮地に追い込まれた官房長官はある秘策を実行する。それは、売れない役者の加納慎策を首相の代役にする事だった!政治知識皆無の慎策が役者根性と舞台度胸を武器に、政治の難局に堂々と立ち向かっていく!何処かで耳にした事のある設定やうまく行き過ぎ感のある結果など、気になる箇所はあります。しかし、そんな全てを圧倒的な面白さと熱量が吹き飛ばしてくれます!!解説の池上彰氏が『政治や経済を学ぶ入門書』とまで仰っるこの作品、超お勧めです!!2020/10/28