出版社内容情報
なぜ、官僚たちは「公文書改ざん」に手を染めなければならなかったのか。次官と国税庁長官が同時に辞任を余儀なくされた財務省の「病根」はあまりに根深い。日本の官僚機構と旧大蔵省、財務省を数十年にわたりウォッチしてきた著者が、「森友学園問題」の本質と財務省の危機的状況を多角的に検証する。
内容説明
財務省を揺るがせた「公文書改ざん」の衝撃。事務次官と国税庁長官が同時に不在となる前代未聞の不祥事が露呈し、いま「最強官庁」と呼ばれた組織は重大な危機に瀕している。「国家官僚」を自負してきた財務官僚たちはなぜ、歴史に残る失態を演じたのか。その答えを求めていけば、90年代に起きた「過剰接待問題」に行き当たる。財金分離のきっかけともなった、あの大スキャンダルから20年。大蔵省から財務省と名を変えた日本一のスーパーエリート集団は政治との攻防のなかでどのような変貌を遂げたのか。霞が関を「定点観測」し続けるジャーナスリトによる、迫真のドキュメンタリー。
目次
序章 財務省「史上最大の危機」(次官と国税庁長官が同時不在の異常事態;「国家官僚」の歪んだエリート意識 ほか)
1章 「改ざん」の衝撃(「政治の指示」はあったのか;調査報告書に記載された「動機」 ほか)
2章 「大蔵省」の消滅(史上最大の接待スキャンダル;次官に引導を渡した橋本龍太郎首相 ほか)
第3章 小泉政権と政権交代(小泉首相がワインに酔いしれた夜;小泉政権の上げ潮派と財政再建派 ほか)
第4章 安倍政権と「消費税増税」(官僚に操られない首相の信念;政治家の「対官僚コンプレックス」 ほか)
著者等紹介
歳川隆雄[トシカワタカオ]
1947年東京都出身。上智大学英文科中退。国際政治経済情報誌『インサイドライン』編集長。Japan Watchers(ニューヨーク)発行の「The Oriental Economist Report」の東京支局長も兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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