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出版社内容情報
AI時代の到来がもたらした銀行業界の大変革。存在意義を失った「銀行員」たちに史上最大のリストラが襲いかかる。戦後、もっとも安全で優良な就職先として君臨し続けてきた金融機関は、なぜ「斜陽」の烙印を押されることになったのか。大手紙経済部で30年以上にわたり銀行を取材してきた著者が「銀行員」の戦後史を読み解く。
内容説明
頭取、MOF担、行員たちが明かしたメガバンク史上最大のリストラ。「銀行は必ず生き残る。だが銀行員は捨てられる」金融取材40年―証言と取材秘話で明かされる金融エリートたちの「サバイバル戦争」。
目次
はじめに 「銀行員」を踏み台にする「銀行」
第1章 護送船団の時代
第2章 バブル入行組
第3章 不良債権
第4章 メガバンクの誕生
第5章 「バンカーの時代」の終焉
第6章 「危機」の本質
著者等紹介
山田厚史[ヤマダアツシ]
1948年東京都生まれ。同志社大学法学部卒業後、毎日放送ディレクターを経て1971年朝日新聞社入社。経済部で大蔵省、日本銀行、金融業界、自動車業界などを取材。その後ロンドン特派員、ハーバード大学ニーマンフェロー、経済担当編集委員を経て2009年退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
93
何方かというと最近のテクノロジーによる影響を書かれているのかと思いましたが、バブルのころからのこの著者が朝日の記者であった頃の記事などをもとにしてコンプライアンス関連からの話になっているようです。もう少し題名などを考えられたらいいと思いましたが、最近の静岡県・山口県の銀行のことなどから考えるとまだまだロボットを中心とした機械とかの判断ではなくきちっとした本部の審査部が必要な気がします。2018/11/21
BluePlanet
7
★4.5(3.50)2018年10月発行。バブル以降の銀行の歴史、銀行の置かれた状況がよくわかり、とても面白かったです。ちょうどバブルの時、学生、駐在員(87年から96年まで)としてアメリカに暮らしていた僕にとっては、別世界で起こっていることでしたが、ここまで銀行員のモラルが低下していたのには、正直驚きとショックですね。アメリカから戻って、まさに再編の中に放り込まれた僕にとっては、こういう思いをした人たちと仕事をしていたとは。著者のような骨のあるジャーナリストが最近少なくなっているのは、嘆かわしいですね。2021/03/27
terukravitz
3
図書館本★★★☆☆2020/09/13
とこ
3
AIのせいだけではなく、過去から続く構造的な問題があるのですね。営業員は生き残るようです。中間管理職がほぼAIになる未来があるのでしょうか。2018/11/01
久保宏樹
1
元朝日新聞の記者である山田氏が、自身の過去を振り返りながら銀行の変化を記述。話題の中心は都銀。 印象に残ったのは最後の章。銀行が構造的不況業種となった理由は二つ。①マイナス金利政策による収益の悪化、②銀行業務の代替ができる、フィンテックの台頭。その結果不要となる人材が「これまでのようなスキルの銀行マン」「収益性に見合った働きがない銀行マン」である。必要となるのは、本当のやりがいを見つけていくことだと感じた。2020/03/14