木曜日にはココアを

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784800275714
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

大人気ミニチュアアーティスト、田中達也氏が装丁を担当!
一杯のココアから始まる、心温まるストーリー。
僕が働いている喫茶店。必ず木曜日にきて、いつも同じ席で手紙を書く女性がいる。
そして、頼むのは、決まってココア。僕は、その女性を「ココアさん」と密かに呼んでいる。
ある木曜日。ココアさんはいつものようにやってきたのだが、どこか様子が違い……。
色とりどりのストーリーが深く交わっていく、ハートフルストーリー。

内容説明

僕が働く喫茶店には、不思議な常連さんがいる。必ず木曜日に来て、同じ席でココアを頼み、エアメールを書く。僕は、その女性を「ココアさん」と呼んでいる。ある木曜日、いつものようにやって来たココアさんは、しかし手紙を書かずに俯いている。心配に思っていると、ココアさんは、ぽろりと涙をこぼしたのだった。主夫の旦那の代わりに初めて息子のお弁当を作ることになったキャリアウーマン。厳しいお局先生のいる幼稚園で働く新米先生。誰にも認められなくても、自分の好きな絵を描き続ける女の子。銀行を辞めて、サンドイッチ屋をシドニーに開業した男性。人知れず頑張っている人たちを応援する、一杯のココアから始まる温かい12色の物語。

著者等紹介

青山美智子[アオヤマミチコ]
1970年生まれ、愛知県出身。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。第28回パレットノベル大賞(小学館)佳作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ウッディ

409
桜並木の見える川沿いの喫茶店「マーブル・カフェ」。木曜日の午後3時にいつもの席でココアを頼み、エアメールを書く女性客の事を、僕は心の中でココアさんと呼んでいた。彼女の涙の訳と小さな奇跡を描いた表題作から繋がっていく12の優しい物語。副題に12色の色が用意され、クレヨンで描かれたパステル画を見ているような気がしました。ピンクのネイルをとり忘れた幼稚園の先生を描いた「のびゆくわれら」が面白かった。ラストの「恋文」では、ココアさんの僕への想いと小さなオチが用意されてました。暖かな気持ちになれる一冊でした。2018/10/06

けんとまん1007

383
ココアのように、ほっとする連作短編集。登場人物が、それぞれのスタンスで描かれていて、全体で一つのものがたりのよう。人はそれぞれ、いろんなことを考えながら、お互いを思いやりながら生きている。だからつながる。2017/12/13

旅するランナー

290
[Blue / Tokyo] コロナ禍でブルーな気持ちになりがちな僕たちの心に、さっと光を照らしてくれる。自分の意思だけではどうしようもない、抗うこともできないこと、そこから生まれる不安に脅かされる自分に、大丈夫だと祝福を与えてくれる。そんなハッピーのお裾分け、幸福感の連鎖を味わえる小説。この心暖まる12編を読み終えた後には、誰かに光を与えたくなるし、光を与えてくれる誰かに感謝したくなる。そんな透き通った青い清らかな気分になれるのです。2020/11/08

美紀ちゃん

271
これいい!温かい気持ちになった。好き。続きあるかな?出たら読みたい。2019/09/22

kotetsupatapata

221
星★★★★☆ 続編の「月曜日の抹茶カフェ」を先に読み、続けてこちらの作品を読了。 深い感動もハラハラドキドキする展開もありませんが、この気忙しいこのご時世にふと立ち止まり、ゆったりとした時を過ごせる贅沢な空気を感じられた1冊でした。 EメールやLINEが主流になり、直筆の文字から相手の事を想う事ができる手紙の良さを改めて認識しました。 今日すれ違っただけの誰かにも、きっと素敵な日常が彩られているのかと思っただけでも、それだけで今自分が生きている意味があるのでしょうか?2022/01/02

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