宝島社文庫
小さいそれがいるところ 根室本線・狩勝の事件録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 335p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784800274939
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

第15回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉作品です! 母を癌で亡くした大学生の白木は、遺言に従い、母が30年前に佐伯義春という友人から貰った宝石を返すため、北海道を訪れる。しかし、母と義春が出会ったという場所のほど近くにある駅は、1日の利用者数が0人の秘境駅・羽帯。周辺に人が住む様子はまるでなかった。東羽帯の集落出身者、ちよという老婆を探し出すも、「義春はすでに死んでいる」と教えられる。しかしその直後にちよが失踪。さらに東羽帯では、「裏金」があると噂されており、宝探しに訪れる鉄道ファンがいるらしい。ちよ探しに向かった白木は偶然出会った鉄道マニアのユウジロウとともに、奇妙な事件に巻き込まれていく。ひと夏の、スリルと友情と恐怖のサスペンス劇!

内容説明

大学生の白木は、病死した母の友人・ハルに会うため、北海道の東羽帯駅を訪れる。しかしそこは人の住む集落さえ消えた、1日の利用者が0人の秘境駅。ハルは30年前に起きた殺人事件を機に行方不明になっており、唯一彼を知る老婆までもが白木の前から失踪してしまう。東羽帯に隠されていると噂の裏金を探す鉄道マニアたちにも巻き込まれ、旅情豊かな、ひと夏の冒険サスペンス劇が始まる!

著者等紹介

綾見洋介[アヤミヨウスケ]
1984年生まれ。東京工業大学大学院修了。第15回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として、『小さいそれがいるところ―根室本線・狩勝の事件録』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みかん🍊

98
初読みの作家さん、爽やかな装丁からライトな鉄道ミステリー、ロードムービーかと思ったら、亡き母に頼まれ北海道の秘境駅近くの村へ30年前に母に不思議な石を譲ってくれた人に石を返しに行く大学生、しかし村は既に廃村、その人は亡くなっているらしいせめてお墓にと探すうちに、狩勝の裏金、過去の殺人事件、知り合った鉄オタの男性と共に巻き込まれていく、過去の鉄道事故、過酷な工事現場、思ったよりハードで鉄道について詳しく描かれ、鉄道、秘境駅、ミステリーと好きな要素満載で面白かった。2017/09/11

佐々陽太朗(K.Tsubota)

91
辛口になりますが、率直に言ってこの作品はまだ出版されるだけの域に達していないように思います。たかが一読者が偉そうなことをいうと言われるかも知れません。しかし、年間100冊程度の小説を読んできた者からみて、そう思うのだからあながち間違いではないとも思います。私の見るところこの小説の良いところは「旅+鉄道+ミステリ」という多くの読者の欲求に応えたところ。サスペンス要素と意外な真相はそれなりに用意されています。しかし、それらすべてが今一歩。とりわけ文章がいただけません。宝島社さんの姿勢を問いたいと思います。2017/09/17

あつひめ

69
点訳入力確認終了。読めば読むほど、登場人物たちの個々の役割が分かってきた。それぞれに個性があり、お互い同士を補うように…餅つきと合いの手のように展開していく。白木から見たユウジロウ、ユウジロウから見た白木。日ごろほとんど人が降りない秘境駅にこの日に限って3人も人が集まる。それだけでも、ミステリーって思うのは私だけかしら。ユウジロウと白木のその後がとても気になっている。綾見さんの人の心を丁寧に表現していく感じがとても好ましくて次回作を期待してしまう。次に読み終えるときにはどんな感想になるかな。2017/10/12

あつひめ

68
点訳セルフ校正完了。こんなに鉄道のことを書いてるのでてっきり鉄ちゃんかと思ったが全然違うそうだ。ユウジロウを探偵役に鉄ちゃんシリーズになったら面白いなぁと思ってしまった。もしかして読み落としがあるのかもしれないけど、なぜチヨ婆は、白木の母冬美まで恨んだのだろう?なんかわからないまま最後まできてしまった。あと数回読むのでそこで見つけられるかなぁ。毎回思うのだけど、汽車に乗って旅がしたくなった。2017/11/07

あつひめ

68
点訳下読み完了。北海道もの、秘境、鉄道…と興味をそそられ、テンポも良くて先が気になって気になって。殺人事件的には別にここでなくても良さそうな気のする事件だったけれど、タイトルの小さいそれ…を考えると、あー、こういう場所じゃないとかな?と思ったり。現実、北海道がどんどん変化しようとしている。太い血管のようなだったJRが細い血管になっていき、秘境と呼ばれるような場所が増えてしまうかもしれない。鉄道の旅の描写が場面を思い浮かばせるので、これからも綾見さんの作品を追ってみたい。読後、夏の冒険をしたような気分。2017/08/09

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