出版社内容情報
江戸の四季を描く
石ノ森最高傑作!
時は文化文政、江戸――
下っ引きの佐武と按摩の市が
闇夜にはびこる悪を裁く!
ファンの多くが「石ノ森作品の最高傑作」と称えるミステリー連作短編集「佐武と市 捕物控」。江戸を舞台に下っ引きの佐武(さぶ)と、按摩を営む盲目の市(いち)が、コンビを組んで殺人事件の解決に挑み、江戸の治安を守るために戦う時代劇コミックです。当時としては珍しい青年向けのアニメにもなり、のちに4度実写ドラマ化もされています。さらに2011年にはパチンコ化されるなど、今なお根強い人気のある作品です。連載終了後も様々な雑誌で読み切りが掲載されるなど著者自身の思い入れも強い、まさに石ノ森章太郎の代表作といっても過言ではないシリーズです。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
85
石ノ森章太郎の名作『佐武と市捕物控』の中から、江戸の四季の移ろいを感じさせる作品を収録したもの。物語自体も素晴らしいのだが、精緻に描かれる江戸の四季の美しさに圧倒される。花吹雪、梅雨の雨、蝉しぐれの色や匂い、音などをまるで自分がその場に居合わせたように、感じられるのだ。物語自体は、命の儚さや人の心の闇を描くものが多い。悪を斬るというより、自分が抱えている闇を斬るという感じで剣を振う市に、共感を覚える。市が自分の分身と言える剣の使い手と、一騎打ちの闘いに臨む「熱い風」は鬼気迫る傑作。2017/05/06
亮さん
12
人情話。どれもやれきれず。つらいものばかり。特に最後の桜の話はひどいなぁ。江戸時代ってのは、本当に生きにくい世界なんだなぁ。と思った。2017/05/07
イカカイガカ
1
「罪は憎いが憎まぬ人を 斬るも縛るも人のため 闇を切り裂く男意気 おぼろ月夜の佐武と市」かっこいい。2018/09/18
柳
1
読了2018/04/29
午睡
0
コマ割り、シークエンスの見事さはいいつくされているけど、ときおりみせる幻想的なオーバラップもすばらしいなぁ。2018/11/18