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宝島社文庫
美術鑑定士・安斎洋人「鳥獣戯画」空白の絵巻

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  • サイズ 文庫判/ページ数 380p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784800265463
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

京都の松老寺で、国宝「鳥獣戯画」絵巻の抜け落ちた部分・“断簡”が発見された。専門家によって本物と判定され、世の中は新しい国宝が見つかったと沸く。美術館の学芸員をし、天才的な審美眼をもつ安斎洋人は、美術館に所蔵・保管されるものと予想したが、松老寺の和尚は寺の経営難を理由にオークションに出すことを決めた。老舗化粧品会社オキモト社長・沖本が10億円で落札した。しかしその直後、断簡は偽物なのではという疑惑が浮かんでマスコミが騒き、その最中、沖本が突然死した。警察は鳥獣戯画に絡んだ殺人の可能性も考え、洋人に協力を要請する。断簡を見た洋人は違和感を覚え調査するうちに、鳥獣戯画をめぐる陰謀の闇に呑み込まれていく。カバー裏には特別 “鳥獣戯画ブックカバー”付き! 『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ

内容説明

作者も描かれた目的も不明の謎の国宝「鳥獣戯画」の一部と見られる十枚の断簡が、京都の松老寺にて発見された。日本中がその真贋に注目するなか、日本美術界の重鎮・渋谷学が転落死を遂げる。有名画家を母に持つ安斎洋人が天性の審美眼で断簡に向き合う最中も、断簡に関わった人間は次々と命を落としていく。鳥獣戯画が孕む謎と何者かの陰謀に翻弄されるなか、真実に気づいた洋人の行動は?!

著者等紹介

中村啓[ナカムラヒラク]
1973年、東京都生まれ。第7回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞し、『霊眼』にて2009年デビュー(文庫化に伴い『樹海に消えたルポライター―霊眼』に改題)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

99
「鳥獣戯画」の抜け落ちていた断簡が発見され、関わった人間が次々と死んでいく。生来の鑑定眼を持つ安斎洋人は、この断簡に違和感を持つが…。なぜ猿と兎と蛙なのか、というような解釈が面白くて、また違った目で「鳥獣戯画」の画集を眺めた。画商・玲子の鼻持ちならないキャラクターも効いている。ぜひシリーズ化してほしい作品。2017/09/12

はな

47
鳥獣戯画は誰が描いたものなのか謎の中、新たに見つかったという情報を受けて鑑定家が贋作かどうかを見極めに向かう所からストーリーが始まり、終始スリリングな展開でグイッと引き込まれました。マスコミの情報でオークションも跳ね上がったりまた、奈落の底に落とされるような境地に立たされたりと、これからどうなっていくのかと常にはらはらします。最大の謎は鳥獣戯画は何のために描かれたのかというものですが、分からないままだからこそこのシンプルな墨の巻物が人の心を掴んでいる気がします。2017/06/22

よっち

38
京都・松老寺で発見された国宝「鳥獣戯画」絵巻の断簡を専門家が本物と判定。オークションにて10億円で落札されるも関係者が次々と不審死を遂げ、天才的な審美眼をもつ安斎洋人も陰謀に巻き込まれてゆくミステリ。断簡を見た洋人が感じた違和感。断簡を巡る関係者たちの思惑、洋人の旧知で関係者でもある玲子との再会とその因縁。洋人が自分のありように迷いながらも事件を通じて過去とも向き合い事件の謎と自らの想いに答えを見い出してゆく展開は、2つのテーマをうまく絡められなかった感はあったもののなかなか面白かったです。次回作も期待。2017/01/30

瀧ながれ

30
「鳥獣戯画」の断簡らしき十枚が発見された。実物を見た美術界の重鎮は「わからない」といったと伝えられ、鑑定を依頼された専門家たちは揃って「真」と判定する。オークションにかけられた断簡には、十億という値がついた。主人公である若い鑑定士も本物だと見るのだが、なぜか強い違和感を覚えた。「鳥獣戯画」好きとしては、それにまつわる殺人事件の真相はそっちのけで、著者がこの断簡をどう描き結論するかに興味津々。素人なので現実的かどうかはわからないけど、納得しました。おもしろかったです。…ヒロインの嫌な女加減もよろしい(笑)。2016/12/18

ともち

26
「鳥獣戯画」の表紙に興味を持ち読んでみた。主人公美術鑑定士は絵の心を読み解く力に優れている。その目で読み解いた「鳥獣戯画」談義が興味深いために、ミステリー部分が薄らいでしまったように感じた。ミステリー小説というよりも自分には縁遠い芸術に携わる人々やオークションの内部を垣間見せてくれた一品。2017/11/18

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