出版社内容情報
実業家の巨人、渋沢栄一の名言集です。その言葉はいまなお、圧倒的な力をもって私たちに「生き方」を示し、より充実した人生へと導いてくれます。「目的には、理想が伴わねばならない。その理想を実現するのが、人の務めである」「富貴に驕ってはならない。貧賤を憂えてはならない。ただ知識を磨き、徳を高めて、真の幸福を求めようとすること」「人に接するには、必ず深い敬意を持ってせよ。宴楽遊興の時であっても、敬意と礼を失ってはならない」etc.。現代人こそ必携の一冊です!
内容説明
日本資本主義の父と呼ばれ、経済界の発展に尽力した渋沢栄一。現代経営学の祖ドラッカーもまた魅了された人間のひとりだ。「すべて世の中の事は、もうこれで満足だという時は、すなわち衰える時である」明治・大正・昭和と激動の近代日本を駆け抜けた稀代の実業家の箴言集。
目次
第1章 経営と実業(国境なき経済;公益と私利 ほか)
第2章 国家と社会(つねに進歩すること;弱きを助ける ほか)
第3章 教育と人生(子に孝行する;物事の順序 ほか)
第4章 成功と失敗(目的と手段;倹約すること ほか)
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929年、和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。78年に『深重の海』で第79回直木賞、95年に『夢のまた夢』で第29回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユーユーテイン
8
大河ドラマの主人公となった渋沢栄一の考えを知りたくて読んだ。努力を怠らず、自分も社会も富ませ、パブリックの精神をもって生きた人。現実的で手堅い。成功したら、自分の知恵が生かされたと喜び、失敗したら、自分の知力が足りなかったと負けを認める。思いどおりにならないのが世の中なので、ある程度までの不幸に耐える力も必要だと諦観している。栄一の「商業道徳」という言葉についての考え方を知りたい。また、大蔵省時代の栄一が、軍事費増大を進める大久保利通に反対して下野したエピソードが興味深かった。2021/03/30
友蔵
7
渋沢栄一の生きた時代の人々の成した事にはお互い様を感じる。はたして今の経営者、人々は?2016/09/16
たろう
6
人と接するときは、誠意を持って。 筋トレして自信がついてきたが、ここを逆に疎かにしてしまっていた気がするので、誠実な態度を心がけたい。 書をたくさん読めば良いとは限らない。 心に残る読書を重視する。 常に論語、道徳を読んで自己を律すること。 私利と公利が一致すればそれすなわち国家のためなり。 国のために尽くすこと。個人の利益のみを追求して成功したとしても、その幸福は永くは続かない。 「勉強して自分を整えることほど、面白いことはない。働くことは何より楽しく、そうするうちに楽しみの糊ができる」という言葉。2019/07/01
sho watabe
2
渋沢栄一さんの書籍などから厳選された100の言葉が掲載されている。 文字数は少なく、写真が多い。 そのため、サクッと読みたい人や渋沢栄一さんの外見に興味がある人向け。 心に残った言葉は 「個人の富はすなわち国家の富である。」 という言葉。 やはり一人ひとりが豊かになることが全体を豊かにする近道である。 これは富だけに限らない。 会社の成績にも当てはまる。 会社を良くするためには個人が実力を高めることが大切。 それには自分のポジションと気質をしっかり把握し、自分の分にあった成長をしていくことが重要。2019/12/27
ヒカリ
1
様々な事業を興し社会に貢献した渋沢栄一。初志貫徹、首尾一貫がよくわかる100の言葉。 事業から少し離れた3つの言葉が心に残った。 引用。大事なこと。 044 孝行は親がさせてくれて初めて子ができるもので子が孝するのではなく、親が子に孝をさせるのである。 061 自分のためになる友を近づけ、自分のためにならない友を遠ざけ、仮にも自分にへつらう者を友としてはならない。 097 服従は善意に解釈され、反抗は悪意とさして見なされるようだが、必ずしも服従は善意とは限らず、反抗も悪意ではない場合がある。2017/08/12