出版社内容情報
『このミステリーがすごい! 大賞シリーズ最新刊! あいつは死神だ。もしあいつが学校に出てきたら、また人が死ぬぞ――。不登校の生徒・五十嵐拓也は、三日以内に死ぬ人間がわかってしまう力を持っていた。新しく赴任してきた教師の舟木が、五十嵐をふたたび学校に呼び戻したとき、彼らの周りに死があふれ始める! 五十嵐に頼まれ、舟木は死を予見された少女を救おうと奔走するが……。果たして、的中率百パーセントの死の予見をくつがえすことはできるのか。
内容説明
あいつは死神だ―。不登校の生徒・五十嵐拓也は、三日以内に死ぬ人間がわかってしまう不思議な力を持っていた。新しく赴任してきた教師の舟橋と転校生の桜木乙女が、五十嵐をふたたび学校に呼び戻したとき、彼らの周りに「死」があふれ始める!五十嵐の依頼により、舟橋は一人の少女を死の運命から救おうと奔走するが…。果たして、的中率百パーセントの予見をくつがえすことはできるのか。
著者等紹介
深津十一[フカツジュウイチ]
1963年生まれ。京都府出身。京都教育大学卒。第11回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、2013年に『「童石」をめぐる奇妙な物語』(改題文庫化『コレクター 不思議な石の物語』宝島社文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
26
『人の死』を見ることができる少年が軸となり物語が進んでいきました。不登校となった彼を学校に来ることができるよう、説得を続けた先生が主人公となっていました。ライトノベルのような雰囲気だったので、設定の割にはおどろおどろしくもなく読み進めることができました。2016/06/06
よっち
23
三日以内に死ぬ人間がわかってしまう力を持つ不登校の中学生・五十嵐拓也。新しく赴任してきた教師船橋と、転校生の桜木乙女が関わったことから大きく動いていく物語。桜木がどうやって引きこもりだった五十嵐を動かしたのか。五十嵐の示唆する死を目の当たりにしたことで、死を回避すべく奔走する船橋。そして認めざるをえない特異な能力を持ってしまった五十嵐の葛藤と決意。切ない結末ではありましたが、提示されていたいろいろな断片をきちんと丁寧に繋げ、それを最後まできちんと描き切ってくれたことで納得感は高かったです。次回作も期待。2016/03/05
まつじん
14
面白い、話の流れからくる先の展開を微妙に外してきます。思い通りに進まないが心地よいその微妙さがいいですね。2016/05/07
たこやき
14
ミステリと言っても謎解き要素はあまりない。3日以内に死ぬ人がわかる、という生徒・五十嵐の言葉から、その相手が死なないよう奔走する担任の舟橋。舟橋自身、五十嵐のことは半信半疑。でも、動かずにはいられない。そして、そんな五十嵐の決意は……。一見、舟橋のしてきたことは……と思いつつ、しかし、半信半疑でも五十嵐の言葉を信じようとした舟橋がいたからこそ、全てを無駄にしないように出来たのだろう。謎解きはなくとも、テンポのよさ、伏線の回収などがしっかりとして切ない後味。良かった。2016/04/13
ぷりけ
11
読みやすく、とても面白かった。 死ぬ人がわかるという五十嵐くん。 引きこもりの五十嵐くんを学校に来させた乙女ちゃんとその担任の舟橋。 最後の最後まで予想を覆させられた。2023/06/07