出版社内容情報
出張先で偶然、身元不明の死体を発見した田口医師だったが、ここでは事件化されないという……。検視体制の盲点を突いた犯罪を描いた「東京都二十三区内外殺人事件」や、DNA鑑定を逆手にとった犯罪「四兆七千億分の一の憂鬱」など、『チーム・バチスタの栄光』シリーズの人気キャラクターが活躍する、珠玉のミステリー四編を収録。桜宮市警察署の玉村警部補は、警察庁からやってきたキレ者・加納警視正に振り回されながらも、彼の論理的推理により事件を解決に導いていく!
内容説明
「バチスタ」シリーズでおなじみ加納警視正&玉村警部補が活躍する珠玉のミステリー短編集、ついに文庫化!出張で桜宮市から東京にやってきた田口医師。厚生労働省の技官・白鳥と呑んだ帰り道、二人は身元不明の死体を発見し、白鳥が謎の行動に出る。検視体制の盲点をついた「東京都二十三区内外殺人事件」、DNA鑑定を逆手にとった犯罪「四兆七千億分の一の憂鬱」など四編を収録。
著者等紹介
海堂尊[カイドウタケル]
1961年、千葉県生まれ。医学博士。外科医、病理医を経て、独立行政法人放射線医学総合研究所・重粒子医科学センター・Ai情報研究推進室室長。第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)にて2006年デビュー。『死因不明社会』(講談社)で第3回科学ジャーナリスト賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りゅう☆
106
『イノセント~』で田口が遭遇した遺体の裏話『東京都二十三区内外殺人事件』で白鳥&加納が絡んでくると笑える展開に。TVロケ中の事故と軍事衛星、スキー小屋で見つかった遺体とDNA、焼身自殺と死体の歯科検案。加納の行くところ小径ができるに納得。田口センセを不倫外来って笑。まさに玉村警部補の災難!しかし加納警視正って事件を次々に解明して本当にスゴイ洞察力推理力の持ち主。なのに、いたって本人は真面目なのに、横着さに横暴さが笑える。ネトゲの法の番人ってさすが白鳥の天敵!タマよ、これからも大いに振り回されてください♪2017/05/02
s-kozy
87
「バチスタ」シリーズのスピンオフミステリー短編集。プロローグと短編4編で構成されている。こちらは白鳥・田口コンビではなく、基本的に警察庁の「デジタル・ハウンドドッグ」加納警視正と桜宮署の玉村警部補のコンビ。一作目はなぜか「読んだことあるな」と思いつつ読むことになった。これは文庫化する時に「イノセント・ゲリラの祝祭」に取り込まれたエピソードだったから。残り3編はそこそこ面白く読めた。傑作「チーム・バチスタ」から段々レベルが落ちて読むのを止めていた「バチスタ」シリーズ。あと2作も読んでみようかな。2016/03/28
Hitoshi Mita
86
いやぁ面白かった(笑)タマちゃんと、デシタルハウンドドック加納刑事の凸凹コンビの活躍!サクサクと読めてしまいました(笑)桜宮サーガ待ってましたよ〜!グッチーも良い味足してるし!白鳥さんも相変わらず!いいとこ取りの短編でしたね。しかしタマちゃんがゲーマーとは!人は見かけによらないってのはこの事ですね〜。この二人のお話は続きがまた読みたいです!つぎは北の大地の方とか(笑)もっと色々と登場して欲しいですね!2015/08/05
さばかん
83
医療行政社会派ミステリーの唯一神、海堂尊氏の短編集。 主役はお巡りさん。 時代が進むにつれて、科学技術が進むにつれ、犯罪技術も進む。 思い込み偏見先入観思考停止をしていてはいけないという戒め。 面白かった。2016/12/22
金吾
59
バチスタシリーズで活躍する加納警視正と玉村警部補がメインのショートミステリーです。軽快な感じの進展と人物や取り巻く人間関係もわかっている人の活躍なので安心して読み進めました。「青空迷宮」「エナメルの証言」が面白かったです。 2022/01/23