内容説明
WEBサイトのライターとして日々ぶっ飛んだ記事を執筆している今野莉子は、編集長命令で、とある村への潜入取材を試みることになる。そこは、次々と医師が逃げ出す、「医師いじめの村」だとネットで話題になっている村だった。しぶしぶ取材に向かった莉子だったが、迎えたのは意外にも親切な村人らと、豊かな自然に囲まれたのどかな村で―。衝撃の結末まで、一気読み間違いなしのサスペンス小説!
著者等紹介
小林深亜[コバヤシミア]
宮城県生まれ。第8回日本ラブストーリー大賞・隠し玉として、小林ミアの筆名で『キャバジョ!』(宝島社文庫)にて2013年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いたろう
51
人里離れた閉鎖的な村、長年に亘って隠蔽された村の秘密。まるで横溝正史の世界だが、それを描く筆致が軽い。煽るようなタイトルにつく【潜入】から期待された緊迫感も希薄。主人公が普通の記者ではなく、webサイトのライターというのが、物語を薄っぺらくしている。そもそも、リアル媒体と結び付かないウェブサイトで、いかに面白い記事を書いたところで、そんなにビビットにPVが増えて話題になるだろうか。風土病について、最後まで曖昧なままなのも気になる。とは言え、二重三重に意外な事実を重ねていくアイデアは面白かった。次作に期待。2015/04/19
らむり
47
サクサク読めますが、ちょーーっと、薄っぺらい感じがしました。2015/03/02
はつばあば
37
ノンフィクション系の本かと思えば・・・女のしたたかさと男の狡さと青年の爽やかさを。田舎にはなんらかの因習はあるだろうが・・中途半端で終わった感が。2015/09/09
dr2006
36
主人公のフリーライター莉子は、ある関東奥地の無医村が医師が赴任してもすぐにやめてしまうという謎と悪い噂の真意を解くというストーリー。莉子は取材のためその村に一人入るが、豊かな自然と純朴な村民がいる一方で、山奥で閉鎖的な土地、風習や土着信仰、含みを持った話をする人々と接し、謎は深まっていく。背景は三浦しをんの神去シリーズに似ている印象。序盤、文化人類学的なアプローチにわくわく期待していたが、後半は軌道が変わる。スピード感もあり、好きな類のプロット。面白かった。2016/03/03
momi
34
お気に入りさんが読まれていてタイトルに惹かれ!こう言う閉鎖的な村で起きた事件ものは本当は好みなのですが…。次々と医師が逃げ出す「医師いじめの村」噂の無医村へ取材に行くことになったライターの「莉子」独特な文化やしきたり、風土病、村人たちの告白…。真相が明らかになっていくにつれ、ゾクゾクワクワクしていた気持ちが、段々薄れてきて結局言いたいことは「村」のことと言うより「女」を見せつけられた感じ。最後はなんだったんでしょうか…!?よく分かりません…。2015/03/26