内容説明
いままで多くの学者たちが写楽の正体について言及してきた。そして、現在の定説は『浮世絵類考』の文献によって、能役者の斎藤十郎兵衛となっている。しかし、本当にそうであろうか。いち能役者が、その非番の期間だけで、あれだけの浮世絵を描くことができるだろうか。この疑問を解決すべく、関西写楽研究会は、写楽の浮世絵から、当時の浮世絵師たちの絵、そして黄表紙などの本を徹底研究。真実の写楽を追いかけた。そして、とうとう写楽は六人いたという結論にたどりつく。さらに、その第一番目の写楽は女だった。蔦屋重三郎が構想し、喜多川歌麿が指導して送り出した女、千代女。彼女が、世界が驚嘆した絵を生み出した写楽だったのだ!
目次
第1章 真相究明・5人の写楽たち(写楽と役者絵の系譜;写楽の正体をめぐる諸説 ほか)
第2章 「東洲斎写楽」は女性だった!(まえおき―写楽と女性の視点;初代写楽は女性だった! ほか)
第3章 徹底解明・6人の写楽たち(「東洲斎写楽」は2人いた;第1期と第2期の写楽作品の再検証 ほか)
補遺と補足説明(『浮世絵類考』の暗示;千代女の喜表紙 ほか)
著者等紹介
橋本直樹[ハシモトナオキ]
1967年、大阪府生まれ。大阪デザイナー専門学校を卒業後、浮世絵師、特に東洲斎写楽への関心が高じて、仕事の傍らその研究に没頭。専門に学んだデザインのノウハウを生かすことによって、写楽の絵のひとつひとつの違いを、その画風やタッチによって区別し、写楽多数説にたどり着いた。さらに、2011年、その成果の検証と普及のため、「写楽の正体を知りたい」という関西の有志を集めて関西写楽研究会を結成、現在に至っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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